No.367

2021.07.12

車いすのバリアフリーマップを拡げるアプリ

WheeLog!(ウィーログ)

Wheeleg!

概要

WheeLog!アプリとは、車いすで活動する際に役立つバリアフリー情報をユーザーが発信し、データベース化することで、バリアフリーマップを拡げていくアプリ。Googleマップの地図・位置情報などを活用し、バリアフリー情報を発信・表示する。車いすでの外出時に必要なバリアフリー情報は掲載自体が少なく、行きたい場所の特定情報を見つけるのは困難だったが、WheeLog!では地図から簡単に情報検索ができる。車いすユーザーの活動の幅を広げると共に、都市開発・街や店づくりなどにも活用される情報インフラになることが期待される。

なぜできるのか?

ユーザー参加型による日々のデータベース拡充

車いすユーザーがアプリに集い、バリアフリー情報をシェアして、データベースを更新・拡充していく仕組み。WheeLog!代表の織田友理子氏は以前、YouTube「車椅子ウォーカー」にてバリアフリー情報を個人で発信していたが、1人での情報発信に限界を感じ多人数で情報共有できるアプリ開発を志した。2015年に「Googleインパクトチャレンジ」でグランプリ受賞したことを機に、GoogleからWheeLog!の開発支援を受け実現に至った。

実体験にもとづくリアルなバリアフリー情報

車いすユーザーが、日々の生活の中で確認したバリアフリー情報を発信・共有。車いすで走行したルート・距離・所要時間などの「走行ログ」と、エレベーター・トイレ等施設の場所や店舗のバリアフリー状況などの「スポット」が中心で、次に訪問する人への参考情報として提供している。スポット情報発信については、写真投稿の例を掲載したり、情報発信の目線・ポイントをまとめたガイドラインを展開し、品質保持にも努めている。

Googleマップを活用した情報投稿・表示

Googleマップの地図情報や現在地・位置情報の自動検出などを活用し、簡単なアプリ操作で、地図上にバリアフリー情報を投稿・表示できる。北海道から沖縄まで日本地図ではもちろん、世界地図でも使用可能(現時点の情報表示はアジアなど一部地域)。地図上で情報表示がないが行きたい場所は、該当地図を指定して「リクエスト」すると、他ユーザーから回答が得られる機能もある。

相性のいい産業分野

生活・文化

車いすユーザーのQOL(生活の質)の向上と社会環境の整備

官公庁・自治体

車いすユーザーがより活躍できる、人にやさしい都市開発・街づくり

住宅・不動産・建築

車いすユーザーのリアルな声を反映した建築設計・施設開発

流通・モビリティ

車いすユーザーにとってより利便性の高い交通手段・移動環境の整備

教育・人材

車いすユーザー目線で生活やコミュニケーションを考える教材活用や体験学習

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © WheeLog!