No.393

2021.08.06

3Dプリントで生産される次世代のフットウェア

MAGARIMONO

ダミー

概要

MAGARIMONOとは、クリエイティブとテクノロジーの2つの領域を掛け合わせた次世代のフットウェアブランドである。複雑なソール模様が特徴的な「MAGARIMONO ORIGINALS(White/Black)」は、ソールだけでなくアッパー生地も含めて、ほぼ全てのパーツが3Dプリンティングによって製作されている。従来の、大規模な製造ラインが必要となる靴づくりの工程とは異なり、3Dプリンティングを利用することで、意匠性と機能性を両立しながら小ロットの生産アプローチが可能となる。靴づくりの職人(クラフトマン)の存在をリフトアップさせ、さらには3Dプリンティングの価値向上となることが期待されている。

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なぜ生まれたのか?

株式会社MAGARIMONOおよびフットウェアブランド"MAGARIMONO"はフットウェアデザイナーの津曲氏とデジタルデザイナーの小野氏が共同で立ち上げた。“異端が未来のスタンダードになる”という意味を込めた「STEP DIFFERENT」をコンセプトに、クリエイティブとテクノロジーという2つの領域を掛け合わせた次世代のクラフトマンシップをフットウェアを通して全世界へ提案している。靴業界の王道や常識を疑う、“業界の曲者”という意味を込めて「MAGARIMONO」というブランド名が生まれた。

なぜできるのか?

ファッション性と履き心地の両立

第1弾コレクション「MAGARIMONO ORIGINALS」には「CL-cb」「CL-str」「CL-ac」「CL-ci」の4モデルがあり、いずれも不定形で流動的な形をモチーフとしたソールを採用。泡や波、水や雲をインスパイアしており、それぞれのモデル名は雲形分類表における雲形の略号を用いている。アッパーには、高い通気性をもつメッシュ状の透明なデジタルテキスタイルを組み合わせており、一般的なソールでも使用されるTPU(熱可塑性ポリウレタン:プラスチックであるのと同時に、弾力性があり、柔らかいのが特徴)を使用しているため、見た目の印象とは異なる履き心地と歩きやすさを両立している。

SLS方式とFDM方式を組み合わせた3Dプリント

中国の3Dスキャナーメーカーの協力のもと、TPU材料を使用しての粉末焼結積層法(SLS方式:赤外線レーザーを使って高温で粉末を焼結させる3Dプリンティング手法)によってソールを造形。一方でアッパーは、熱溶解積層法(FDM方式:材料を溶かして一層ずつ積み重ねてモデルを造形していく3Dプリンティング手法)によってTPU材料を平面網状に出力し、一種の布のように使用している。

大量生産とは異なるアプローチ

補強材も装飾材も一体成形で3Dプリントするため、素材の端切れなどの材料のロスが一切発生しない。従来の靴づくりに比べて、パーツの点数や組み立ての工程が大幅に省略されており、最後は職人の手で仕上げている。製造場所の制限も少なく、従来の靴づくりで必要だった木型や金型なしで生産できるため、ロット数などの制約なしに1足から自由につくることができる。また、データ上でモデリングとデザインをスムーズに行うことができるため、新しいアウトプットを生み出しやすい柔軟な環境となっている。

相性のいい産業分野

製造業・メーカー

3Dプリントを用いることによる、大規模なラインを必要としない柔軟な靴づくりの製造工程の普及

生活・文化

自身の足型のスキャンデータからオートでモデリングできるパーソナル・シューズの作成

資源・マテリアル

MAGARIMONOの生産アプローチを応用した衣服やバッグなどのプロダクト展開

アート・エンターテインメント

身につける衣類の全てを3Dプリントによって製作されたアパレルブランドやファッションショー

IT・通信

思い出の街や季節の、海や雲の形のグラフィックデータを元に靴を作成できる3Dプリント・サービス

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