No.406
2021.09.02
子どもの歯磨きをサポートするIoTデバイス
クリニカKid's はみがきのおけいこ
概要
「クリニカKid's はみがきのおけいこ」とは、子どもの歯磨き習慣の定着をサポートするIoTハブラシである。専用のハブラシアタッチメントとアプリで音や絵本形式のイラストを提供し、歯磨きを支援する。アタッチメントはハブラシの位置・磨く速さを測定でき、磨き方の癖や上達度の確認もできる。歯磨きを嫌がったり適当にすましがちな子どもに、歯磨きの動機付け・やりがいを持たせ無理なく誘導することで、習慣化をサポートする。将来的には、子どもだけでなく、年齢を問わないオーラルケアの手段として活用が期待される。
なぜ生まれたのか?
育児において、子どもの自立・自発的な生活習慣を定着させるニーズが高まりつつある。一方、幼少期の子どもは、「触覚防衛反応」と呼ばれる本能的な働きにより、ハブラシを口に入れることを避けると言われており、子どもに歯磨きの習慣を教えることは、親にとって物理的にも心理的にも負担感が大きく、子育てにおける一つの大きな課題になっている。そこで、小児歯科専門家の指導の下、加速度センサーを内蔵しハブラシの動きをセンシングできるアタッチメントを開発。さらに、絵本研究家の助言をもとに、子ども自身が歯磨きの大切さを理解し、やりがいや上達を実感できる絵本型コンテンツのスマートフォンアプリを開発した。
なぜできるのか?
アタッチメント内蔵の加速度センサー
ハブラシのアタッチメントに加速度センサーを内蔵し、起動起点からハブラシの位置と速さを検知してデータ化。データとアプリを連動させ、歯磨きするごとにアプリ内でキャラクターがきれいになるストーリーを展開する。アタッチメント本体もセンサーと連動し、磨くタイミングを「シャカシャカ」という音などでサポート。加速度センサーでは磨き残した箇所も検知が可能で、データ履歴が残るため、歯磨き後にアプリ上で確認ができる。
子どもの心理を捉えたやる気を引き出す機能
目に見えない「清潔さ」を理解することが難しい子どもに対し、歯磨きをするとキャラクターが洗われる絵本形式のストーリーで、清潔にすることの気持ちよさを伝える。さらにアプリでは、歯磨きの目標設定や歯磨き結果の点数表示、磨けた・磨けていない箇所を可視化する機能も実装。成果が見えずモチベーションを維持することが難しい歯磨きの努力を評価し、上達と習慣化をサポートする。