難民女性のために生まれた持続可能な生理用品

難民キャンプでは使い捨て資源の継続的な供給を確保することが難しいため、生理用品に関しても再利用可能な製品が好ましいとされている。Looop Canの価格は約3ポンド（約458円）で、ナプキンパッドは5年間繰り返し使用可能なため、経済的に困窮している多くの女性が利用できる。また、難民女性がトイレやナプキンの洗濯のために移動をする際に性犯罪に巻き込まれるリスクを減らすことも期待されている。

環境にやさしいクリーニングキット

Looop Canはリサイクルされたスチール缶が使われており、容器の中には竹素材のナプキンと重曹が入っている。容器はそのままスクリューカラムを取り付けてクリーニングコンテナーとして使用。缶の中に使用済みのパッドと重曹、水を入れ、容器のねじ部分を回転させる仕組みだ。30分以上待ってからこすり洗いをし、すすぎと洗浄を3回繰り返すと、500mlの水でナプキンを洗濯することが可能となる。洗浄後の水は分解されるため、洗剤による環境汚染を気にせずにどこへでも流すことができる。

再利用可能な3つのパッド

再利用可能なナプキンのパッドは3つの部分に分かれており、接触層に竹テリー、吸収層に竹フリース、漏れ防止層にポリエステル使用されている。これらは防臭・抗菌作用があり、環境にやさしいだけでなく、速乾性があり、皮膚アレルギーを引き起こしにくい素材だ。デザインは一目で生理用品とわからないため、難民キャンプにおける性別の偏見や、屋内で干すことへの抵抗を軽減させたりすることができる。