No.475

2021.11.02

正確で簡単な量り売りを可能にするモーションセンサー

e.Sense(イーセンス)

モーションセンサー「e.Sense」

概要

「e.Sense(イーセンス)」とは、買い間違いをなくし、かつスムーズな自動量り売りシステムを可能にする500円硬貨大のモーションセンサー。商品陳列容器に取り付けることで、ユーザーが商品を購入する動作を検知、購入した商品のコード情報を近くの量り売りサービス機へ自動で送信してくれる。従来、セルフによるバラ売りでは、誤って(または故意に)実際の商品よりも、グラム単価が低い商品の価格で購入されてしまうケースが多かった。一方、e.Senseは自動で商品情報を取得・送信するため、買い間違いを未然に防ぐことができる。将来的には、SDGsの観点から見直されつつある量り売り文化の普及と、それに伴うフードロス削減への貢献が期待されている。

e.Sense 200601 2

実現事例 実現プロジェクト

斗々屋(ととや) 京都本店

斗々屋(ととや) 京都本店

「斗々屋(ととや) 京都本店」とは、日本初のごみを出さないゼロウェイストスーパー。「e.Sense」を活用したセルフの自動量り売りシステムによって、利用者それぞれが無駄なく欲しいだけの量を購入することができる。さらには、スーパー内で賞味期限が近づいた商品は併設されたレストランの食材として使用し、それでも残る食材があった場合は、瓶詰め加工し保存食として販売。こうした一連の流れによって、フードロスのないスーパーマーケットを実現した。

なぜできるのか?

商品を取り出す動作から商品を特定

e.Senseは、購入時の商品を取り出す動作を検知。自動的に購入する商品の情報を特定することができる。

商品情報を量りに自動送信

取得した商品のPLU(Price Look Upの略。POSシステムにおいて、バーコードに記録されたJANなどの商品コードを読み取ること)のデータを量り売りサービス機に自動で送信。ユーザーは難しい操作を必要とせず、自分の購入した商品を正確に精算できる。

持ち込み容器にも対応

RFID(Radio Frequency Identificationの略。電波を用いてRFタグのデータを非接触で読み書きするシステム)技術を用い、自分の容器をセルフサービススケールに事前登録ができるように開発。どのような容器を持参しても容易に量り売り購入が可能となるオプションを提供している。

相性のいい産業分野

食品・飲料

セルフで精算できる量り売りでの食品・飲料・お惣菜の販売

資源・マテリアル

使い残した端材や素材を集めて量り売りで自動販売

流通・モビリティ

車の駐車・発進する動きを検知し自動で料金を計算・表示する自動精算駐車サービス

医療・福祉

薬を取り出すごとに表示される薬品名を確認しながら投与量を測定することで投与ミスの防止に活用

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © 株式会社寺岡精工