No.511
2022.01.18
センサーを衣服に組み込んだスマートアパレルブランド
e-skin(イースキン)
概要
「e-skin(イースキン)」とは、日常的に使用しながら、衣服素材に組み込まれたセンサーによって身体の動きを認識できるスマートアパレルブランド。センサーによって読み取られたデータは、PCやスマートフォンに送信し、健康管理やデータ収集に活用できる。これまで服のスマートデバイス化を行なってきた企業と比べ、e-skinは着心地や日常への取り入れやすさを重視しており、パジャマとして使いながら睡眠時の体動、心拍、呼吸、寝床内温度を計測できるスマートアパレル「e-skin Sleep & Lounge」なども開発。将来的には、ヘルスケアからスポーツ・医療分野まで幅広い用途での活用が期待されている。
妄想プロジェクト 妄想プロジェクト
選手の動きを3Dで具現化する「METAスタジアム」
衣服にストレスなく組み込むことができモーションをセンシングできる「e-skin(イースキン)」をスポーツ選手のユニフォームに応用すれば、その動きを3Dの立体映像で可視化できる未来のスポーツ観戦立体装置「METAスタジアム」ができるかもしれない。
目まぐるしく動くサッカーやバスケの選手たちのフォーメーションや動きを「e-skin(イースキン)」がトラッキングし、自宅にいる観客の目の前にホログラムとしてリアルタイムで再現する。お気に入りの選手のモーションデータや、歴史的な一戦のゴールシーンなどをデジタル上で売買できるようになれば、リアルとメタバースを掛け合わせた新たなスポーツ体験をファンに届けることができるだろう。
実現事例 実現プロジェクト
e-skin MEVA(イースキンミーバ)
「e-skin MEVA(イースキンミーバ)」とは、リアルタイムで身体の動作をデータ化できるスマートアパレル。タイツのように履くことができる本体には、いくつものセンサーが組み込まれており、リアルタイムに身体の動きを測定し、得られたデータをPCに自動送信できる。現在は、リハビリ中のケガ人や高齢者の歩き方をデータ化し、症状を正確に把握する医療用ツールとして、病院や介護施設などで多く用いられている。
Digital Health Care Pajamas(デジタルヘルスケアパジャマ)
「Digital Health Care Pajamas(デジタルヘルスケアパジャマ)」とは、着るだけで睡眠状態を見える化してくれるスマートパジャマ。ウェアに搭載されたセンサーデバイスと専用アプリの連携によって、睡眠スコア(深さ・リズム・寝入り・熟睡・合計時間の5つを指標にした評価)や睡眠履歴、睡眠改善アドバイスなどを確認することができる。また、別売りのスマートリモコンと接続することで、睡眠中のパジャマ温度変化にあわせてエアコンの設定温度を自動調整することも可能。Digital Health Care Pajamasを通じて、質の高い睡眠による心身の健康改善が期待されている。
なぜできるのか?
洗濯可能な伸縮センサーの開発
e-skinは、情報を集めるセンサーや回路、データを外部に送信できるハブデバイスが全て衣服に組み込まれている。その中でも、センサーは伸縮自在かつ洗濯に耐えうる独自技術を用いているため、ハブデバイスを取り外せば、衣服に組み込まれたセンサーごと簡単に衣類として洗濯することができる。
フルタイムの全身センシングによるデータ収集
身体のどこかに装着して用いるウェアラブルセンサーデバイスと比べ、e-skinは普段着の中にセンサーが取り込まれているため、違和感なく日常的に使用可能。長時間にわたって全身のセンシングを行うことが容易なため、さまざまな動作データを正確に収集することができる。
相性のいい産業分野
この知財の情報・出典
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