No.515
2021.11.30
衣服の裁断くずで作られたサステナブルな衣服
UpCycleLino(アップサイクルリノ)
概要
「UpCycleLino(アップサイクルリノ)」は、洋服を作る際に生じる余り布の裁断くずを原料として作り出される衣服プロダクト。リネン生地の裁断くずから「アップサイクル糸」として糸を紡ぎ出し、新たな服として生まれ変わらせることで、完全循環型のリサイクルを目指す。再生された生地は柔らかく、着るほどに肌に馴染む独特のヴィンテージ感が特徴。服は高度な技術を持つ日本国内の職人たちの手により縫製されており、各地の協力工場と職人との連携で作り出される循環型経済によって、職人の伝統や技術を守りながら地方創生を推進していく。
なぜできるのか?
「裁断くず」から作られる衣服
洋服を作る際には生地の約3割が、洋服のパターンを引いた際の余り生地として裁断くずとなり廃棄されると言われているが、「UpCycleLino」では裁断くずを粉砕し一度ワタに戻し、そこからあらためて糸(アップサイクル糸)を紡ぎ出し新たな生地を織ることで、廃棄ゼロの究極のリサイクルを目指す。
上質なリネン生地を生成することで柔らかな着心地を実現
「UpCycleLino」では裁断くずから上質なリネン生地が作り出されており、リサイクルリネン生地は通常の生地よりも織りづらく生地の面が均一にはならないものの、柔らかく優しい着心地を実現する。新品ながらヴィンテージのような風合いがあり、着るほどに味わいを醸し出す。
生地のリサイクルが地方創生を促進
「UpCycleLino」の衣服は、熟練の技を持つ日本各地の職人たちによって丁寧に縫製されている。そのため、「UpCycleLino」は衣服の循環型経済を介して、貴重な職人技術の保護や労働力の供給といった地方創生の役割も果たしている。
相性のいい産業分野
- 製造業・メーカー
縫製の職人技術の保護とともに地方創生を促進
- 資源・マテリアル
建築で出た端材をリサイクルして建材へと生まれ変わらせるアップサイクル
- 生活・文化
リサイクル生地の独特の風合いでファッションを楽しみながら循環型経済に寄与
- アート・エンターテインメント
思い出の詰まった服の端切れから一着の衣装を芸術作品として作成
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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