No.573

2022.02.01

プロジェクションマッピングを使った墨出し技術

T-iDigital MARKING(ティーアイデジタルマーキング)

T-iDigital MARKING

概要

「T-iDigital MARKING(ティーアイデジタルマーキング)」とは、建設現場でプロジェクションマッピングを利用して設計図面等を床面へ高精度に投影した原寸大図面から墨出し(建設現場で作業するための基準線を、使用する木材や床や壁、天井など実際の施工現場に原寸大で書き出す作業)を行う技術である。床面に投影した墨出しに必要な情報を元に作業員が直接マーキングすることで、専門知識の有無に関わらず必要最小限の人員で正確かつ迅速に作業できる。将来、建設現場における生産性向上の手段として活用されることが期待される。

T-iDigital MARKING

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なぜできるのか?

補正技術による高精度の映像

プロジェクターで投影された映像に生じる歪みを高精度に補正できる「映像補正技術」を独自に開発。結果、床面に正確な原寸大図面を投影できる。2m離れたプロジェクターから投影した場合、±2mm以内の高精度な映像を確保可能。

自動姿勢制御装置による歪みのない映像

投影される図面の映像はプロジェクターが少しでも傾くと大きく歪むため、プロジェクターの姿勢を傾斜角0.001度の精度で制御する「自動姿勢制御装置」を開発。結果、自動姿勢制御装置にプロジェクターを固定するだけで歪みのない原寸大図面を投影可能。

墨出し作業を効率化

これまで重複していた墨出し(設計図や施工図などに記載されたさまざまな基準線、設備器具の取り付け位置などの寸法情報を、実際の施工現場に原寸大で書き出す作業)場所の事前測量作業が一度に実施できるだけでなく、建築仕上・設備工事などの墨出しに必要な総合的な情報を投影することで、専門知識の有無に関わらず最小限の作業員数により各種作業を同時に行える。

相性のいい産業分野

住宅・不動産・建築

建設現場の労働環境のスマート化やコスト削減に貢献

製造業・メーカー

製造工業における機材の新規設置・移動などをフレキシブルに伝達

官公庁・自治体

地面に案内表示を投影して事故や緊急時に人々を誘導

スポーツ

グラウンド上にプロジェクションすることでスポーツ選手の動きや戦術を可視化

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © 大成建設 株式会社