No.582
2022.02.05
空に交通インフラを生み出す、都市型自走式ロープウェイ
Zippar(ジッパー)
概要
「Zippar」は、道路を拡張することなく建設できる「都市型自走式ロープウェイ」。自走型搬器をベースにした新しい交通インフラである。通常のロープウェイと異なり、駅間でのロープ(線路)のカーブや分岐を自由自在に設けることができ、柔軟な路線設計が可能な特徴を持つ。また、既存のモノレールに比べ、約5分の1のコスト・期間で建設が可能。さらに、時間帯や路線など、旅客需要に応じて車両数を増減できる。未来の陸路や空路を縦横に活用する交通インフラにおいて、将来、新しい交通手段として利用されることが期待される。
なぜできるのか?
低コスト
既存のモノレールに比べ、約5分の1のコスト・期間で建設可能。道路の中央分離帯などを活用してロープとポールを建設すれば運用できるため、用地買収や掘削工事のような、既存の交通機関が必要とするコストを削減できる。
カーブや分岐が自由自在
「Zippar」ではロープとゴンドラが独立しているため、鉄道やモノレールのようにカーブや分岐を自由自在に設けることができ、柔軟な路線設計が可能。
需要に応じた車両数
ロープとゴンドラが独立している特性を活用し、時間帯や路線など、旅客需要に応じて車両数を増減できる。また、各ゴンドラは自動運転のため、運転士が必要ない。
安全対策
ロープウェイを支える支索を2本にすることで、風速30メートル/秒まで安全に運行できる。
相性のいい産業分野
- 流通・モビリティ
陸路や空路を柔軟に活用した新しい交通インフラの構築
- 旅行・観光
地上の街を開発することなく自由な線路設計で巡るロープウェイ
- アート・エンターテインメント
ロープウェイの上から見るイルミネーションを提供するエンターテインメント
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © Zip Infrastructure 株式会社