No.598
2022.02.15
バーチャル空間での「歩行感」を実現するVR用ブーツ
EKTO ONE(エクトワン)
概要
「EKTO ONE(エクトワン)」とは、場所移動せずに、バーチャル空間内での歩行感・移動感を感じることができるVR用ブーツ。底面にある電動ホイールがユーザーの歩く方向と逆に回転することで、歩いても着用者の立ち位置を元の位置まで戻すため、その場に留まらせながら歩いている感覚を与えることができる。従来、VR空間を歩くための技術はルームランナーのように土台を動かすものが多く、実際に歩く感覚とは異なってしまう点が課題であった。一方、EKTO ONEは一般的な靴の上から装着でき、かつ静止している時はブレーキがかかり滑ることはなく、どこでも場所を取らずに没入感の高いVR歩行体験が可能。将来的にはエンターテインメントをはじめ、労働体験や訓練などのシミュレーション用のデバイスとしての活用を目指し、実用化が進められている。
妄想プロジェクト 妄想プロジェクト
足裏を拡張する散歩体験「水面ウォーキング」
「EKTO ONE(エクトワン)」とVRを組み合わせれば、現実世界では不可能な地点・視点での新しい散歩体験が実現できるかもしれない。
例えば「水の上を歩く」という擬似体験を再現できるだろう。太平洋を歩いて横断したり、隅田川の真上を歩きながら東京観光をしたり。日常生活では絶対に味わえない、水上からの視点でウォーキングを楽しむことができる。さらに足裏のハプティクス機能を拡張させれば、裸足の足裏からEKTO ONEを通じて水面の揺らぎや地面の凹凸、芝生や雪の上など、あらゆる場所の“踏んだ感覚”を得ることができるようになるだろう。
なぜできるのか?
足を所定の位置に引き戻す電動ホイール
EKTO ONEの底面には、VRと連動して動く電動ホイールが搭載。電動ホイールを歩く方向とは逆に回転させることで、歩いても電動ホイールがユーザーを元の位置に戻し、定位置に留まらせることができる。また、横滑りや静止のブレーキにも対応しており、没入感の向上かつ安全性を実現している。
誰でも使いやすいウェアラブルデザイン
EKTO ONEは、任意のサイズや形状の靴の上から装着可能。また、本体には強度の高く軽量な素材であるカーボンファイバーを使用しているため、スキーブーツほどの重さで、重量感も少なくスムーズに歩行をすることができる。
相性のいい産業分野
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © EKTO VR, Inc