No.633

2022.03.10

地球の“今”がわかる、手のひらサイズのAR地球儀

ほぼ日のアースボール

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概要

「ほぼ日のアースボール」とは、体験型のAR地球儀。タブレットやスマートフォンで専用アプリをかざすと、リアルタイムの地球の雲や雨、気温などの様子がARで浮かび上がり、今の地球が感じられる。また世界の国旗や人口、主な言語など、20以上のコンテンツもアプリで表示することが可能。通常の地球儀は表面に記載できる情報が国名などに限られているが、「ほぼ日のアースボール」では、デジタル技術を活用することで膨大な情報や過去のデータをも映し出すことができ、日々新たな情報を体験可能。ユーザーの好奇心を刺激する知育玩具として期待されている。

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なぜできるのか?

平面を球体に変換する独自の技術

「ほぼ日のアースボール」の球体は、渡辺教具製作所とリプルーグル社による共同制作。従来の地球儀とは異なり回転軸がなく、また、平面でつくられた地球表面のアートワークを独自の技術で球体に変換した。

高精度の球体認識

専用アプリには、PTCジャパン株式会社のAR開発ソフトウェア「Vuforia Engine」を使用。どの向きからアプリをかざしてカメラを向けても球体を認識できるよう、6つの認識対象を組み合わせてアースボールを立体的に認識している。アプリをかざしている時に近くに寄ったり、動かしたりしても、ほとんどつなぎ目なくAR表示できる。

リアルタイムの気象データを反映

ARで刻々と変化する「雲」「雨」「気温」データは1時間おきに自動更新される。「雲」は気象衛星から届くデータ、「雨」はJAXAの「GSMaP(衛星全球降水マップ)」のデータ、「気温」は世界各地の気象観測所から得られる観測データや予報モデル、解析データを組み合わせた気温データをそれぞれ使用している。

豊富なコンテンツ

専用アプリで20以上の豊富なコンテンツを楽しむことができ、ポプラ社の『ポプラディア恐竜図鑑』とコラボレーションしたコンテンツでは、図鑑に掲載された恐竜の生息地をもとに恐竜のビジュアルをAR地球儀上に表示する。JAXAとコラボレーションした『JAXA宇宙飛行士 油井亀美也が語るISS滞在記』では、宇宙飛行士・油井亀美也氏の宇宙体験をテキストと肉声で楽しめる。

相性のいい産業分野

教育・人材

知育玩具として使用し子どもの知的好奇心を育成

航空・宇宙

銀河系の様子を観察できる「AR天球儀」

メディア・コミュニケーション

気象学者のレクチャーを聴講しながら地球の雲の様子を立体的に視認

環境・エネルギー

地球の現状から未来の地球を予測するコンテンツ

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top images:© 株式会社 ほぼ日