No.656
2022.03.28
AI技術でペットの顔写真から病気を予測
ペットの疾病予測システム
概要
「ペットの疾病予測システム」とは、AI(人工知能)技術を用いることで、ペットの顔写真から病気を予測する疾病予測技術。ペットの顔つきから、眼や耳や皮膚疾患などの病気に一定期間内にかかる可能性を予測できる。犬や猫といったペットは、ヒトよりも加齢が速く進むため、その分病気の早期発見・早期治療がより重要となるが、動物は言葉を話せないため病気の発見が遅れる場合がある。「ペットの疾病予測システム」は、ペットの顔写真から手軽に疾病リスクを予測可能なため、飼い主がペットの病気の兆候に気付きやすくすると期待されている。今後はこの技術を活用することで、品種や年齢よりさらに細分化された個体に応じた病気のリスクの予測ができるとされており、従来以上に個々のペットの病気の予防に貢献すると期待されている。
なぜできるのか?
動物の外見から未病を発見
動物の病気には遺伝的要因が多く存在し、それら病気を引き起こす遺伝的な素因は体中の細胞や組織に影響を及ぼす。そのため病気の影響が顔などの外貌に現れるため、AI技術で分析することで、顔写真から疾病の予測が可能となる。
ペット保険のデータから開発
開発元のアニコムホールディングス株式会社は、ペット保険の請求データを分析した独自の疾患統計を用いて、ペットの品種や年齢、性別などに起因してかかりやすい病気を公表してきた。「ペットの疾病予測システム」は、この蓄積されたデータをもとに開発された。
高精度な予測
トイ・プードルの顔写真を用いて1年以内に眼科疾患を発症するかどうかを予測したところ、約70%の精度で疾患の有無を正しく回答できた。
相性のいい産業分野
この知財の情報・出典
特許第6734457号
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
詳細な情報をお求めの場合は、お問い合わせください。
Top images:© アニコムホールディングス 株式会社