No.657
2022.03.28
大気中のCO2から生成できる人工ダイヤモンド
AETHER DIAMONDS(エーテル ダイヤモンド)
概要
「AETHER DIAMONDS(エーテル ダイヤモンド)」とは、大気中のCO2から生成された人工ダイヤモンド。大気中から炭素を抽出し、その炭素からダイヤモンドを生成する。1カラットのエーテル ダイヤモンド1個を生成するにつき、平均的なアメリカ人の1年分以上のCO2排出量に相当する以上の、20トンのCO2を大気中から取り除く。従来、天然ダイヤモンドの採掘には、労働者搾取や森林破壊、水質汚染など様々な問題がある。一方エーテル ダイヤモンドの製造は、化石燃料の採掘を必要とせず、また、天然ダイヤモンドが宝石になるまでのプロセスと比べると、節水かつエネルギー消費が低い。社会問題に対処するダイヤモンドとして期待されている。
なぜできるのか?
大気中のCO2を直接回収
開発元のAestherは、スイスのスタートアップ・ClimeworksのCO2抽出技術を活用。廃棄物発電が可能なゴミ焼却炉に設置された巨大装置でCO2を採取する。
天然ダイヤモンドと遜色ない高い純度
空気から作るエーテル ダイヤモンドは、組成が天然ダイヤモンドと同じで、天然石と遜色ない高い純度を誇る。地球から採掘されたダイヤモンドと視覚的にも化学的にも同水準を実現している。
環境問題に対処する製造過程
エーテル ダイヤモンドは、天然ダイヤモンドと比較して半分のエネルギーで製造でき、1カラットあたり約577リットルの水を節約できる。また100%クリーンエネルギーを動力源としている。
相性のいい産業分野
- 環境・エネルギー
温室効果ガスの排出量を減らすことでカーボンネガティブに貢献
- 農業・林業・水産業
ダイヤモンド採掘による森林破壊・水質汚染の解決
- 教育・人材
従来のダイヤモンド産業の労働者搾取の是正
- メディア・コミュニケーション
「思い出の空間」のCO2をダイヤの原料にできるサービス
- 生活・文化
日々の買い物によるカーボンオフセットを可視化してポイントにできるサービス
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
詳細な情報をお求めの場合は、お問い合わせください。
Top images:© Aesther