No.659

2022.03.29

トランスフォームする“馬型”四脚歩行ロボット

RHP Bex(アールエッチピー・ベックス)

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概要

「RHP Bex(アールエッチピー・ベックス)」とは、歩行モードと車輪移動モードにトランスフォームする馬型四脚歩行ロボットである。2つの移動形態で、様々な場所やシーンに合わせた移動が可能。ハンドル操作や遠隔からのジョイスティックでの人からの操作と、ロボットに搭載されたジャイロなどのセンサー情報を基に、ロボットの歩行動作や屈伸などの全身動作を行う。100kgという高い積載能力を持ち、建築現場の資材や農作業での収穫物など、重量物を人の代わりに運ぶ役割を担うことが可能。またカメラを搭載することで、遠隔で見回りロボットとして活用することもでき、人共存型ヒューマノイドロボットとして汎用性に期待がかかる。

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なぜできるのか?

2つの移動形態

歩行モードと車輪移動モードの2つの形態を使い分けることで、さまざまなシーンでの移動が可能。100kgという高い積載能力を持ち、人が乗って操縦することもできる。「車輪モード」では、膝まずいたようなポーズで車輪走行。膝に車輪を装備しており、かつ腹部からも車輪機構を出してモーター駆動で走行する。「足歩行モード」ではロボティクス技術をフルに活用して四足歩行で移動する。

ロボット制御システム「V-Sido(ブシドー)」の活用

開発元のアスラテックが提供するロボット制御システム「V-Sido(ブシドー)」を搭載。このシステムは、リアルタイムにロボットを動かすことができ、急な衝撃を受けたときや不安定な足場でも倒れにくい安定性を備えている。ロボットの形状や大きさ、アクチュエーターの種類などを問わず、さまざまなロボットに適用できるほか、いろいろなデバイス(インターフェイス)からロボットを動かすことができるなど、汎用性が高い。

上半身を用途に応じてカスタマイズ

上半身を用途に応じてカスタマイズし換装できる。建築現場用なら建築会社、プラント視察用ならプラント会社と提携して、それぞれの現場で使いやすい上半身を開発し、用途に応じて適応させることができる。

相性のいい産業分野

製造業・メーカー

広い農場や工事現場を荷運びしながら設備の稼働状況を監視チェック

旅行・観光

馬型ロボットに乗って街を巡る未来の観光ツアー

流通・モビリティ

車では通行できない近道を運行できる「馬の渡し」

医療・福祉

災害時における足場の悪いエリアへの物資の運送

農業・林業・水産業

ロボットに牧羊犬のようなスキルを搭載したスマート畜産

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © 川崎重工業 株式会社