No.667
2022.04.04
障害物を検知し振動で伝える誘導デバイス
Ara(エラ)
概要
「Ara(エラ)」とは、胸に装着して使う、視覚障がい者向けの触覚振動誘導ウェアラブルデバイス。服の上から着用でき、デバイスのセンサーが周囲にある障害物をリアルタイムで検知。ユーザーが枝、柱、階段、穴などの障害物とぶつかりそうになると振動で通知する。従来、視覚障がい者は、安全な歩行を促すツールとして主に白杖を使用してきたが、この場合、腰より上にある障害物や動いている障害物の検知が困難だった。一方、「Ara」を使用すれば、頭や胸、腰の高さにある障害物や移動する障害物の検知も可能。視覚障がい者の自律性とQOL(生活の質)の向上を促す知財として期待されている。
なぜできるのか?
触覚によるフィードバック
「Ara(エラ)」は、自動運転車に搭載されている小型かつ高性能なレーダーや超音波センサーで障害物を検出すると、振動を通してユーザーに伝達する。振動のパターンによって障害物を知らせるため、言語に関係なくすべてのグローバルユーザーが利用できる。
障害物の種類別に通知
「Ara」は、枝、柱といった頭や胸、腰の高さの障害物や、穴、段差といった障害物、移動する障害物も検知できるほか、階段の場合、階上か階下かも特定できる。なお、障害物を検知した際には、状況により異なる振動パターンでユーザーに伝える。
視覚障がい者のQOLを向上
開発元のStrap Techによれば、「Ara」は視覚障がい者が日常的に遭遇する事故の確率を最大80%削減し、視覚障がい者の自律性を50%向上させる。
相性のいい産業分野
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © STRAP Technologies, Inc.