No.673

2022.04.07

タンポポの種のように風に乗って拡散する小型センサー

battery-free wireless devices

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概要

「battery-free wireless devices」とは、ドローン等で空中から散布することで風に乗って飛散させ、環境データをセンシングすることを目的とした30ミリグラム以下の超軽量・小型な飛行デバイス。一般的に、気候変動や環境を調査するには気温や湿度などのデータを取得する必要があるが、広範囲に大量の計測デバイスを設置する場合、膨大な時間と費用が必要となる。一方、本デバイスの場合、ドローンなどで空中から数千個散布でき、デバイスネットワークを構築可能。開発はまだプロトタイプの段階だが、今後、生分解性材料での作製を目標に研究を進めている。

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なぜできるのか?

発電に最適化した構造

開発チームは、「battery-free wireless devices」が着地した際、ソーラー発電パネルが上を向いて光に当たるよう、デバイスの形や構造を工夫。その結果、本デバイスは、散布後95%の確率でソーラー発電パネルが上向きで着地できる。着地すれば、明るいうちは常に動作し、デバイス同士の信号を互いに交換し合って制御装置でデータ収集することができるネットワークを構築できる。

軽量で長距離飛行が可能

デバイスは、センサー、電荷を一晩保存するキャパシター、システムを実行するマイクロコントローラーなどの電子機器を搭載し、全体の質量は約30mgと軽量。風速5m程度の条件で最大100m飛行できる。

生分解性の可能性

あらゆる環境に散布することで生態系を観測することを想定している「battery-free wireless devices」は、今後の課題として土に還ったり動物が捕食したりしても問題がないような生分解性エレクトロニクスの機能を実装することが期待されている。

相性のいい産業分野

環境・エネルギー

草原や森林に散布し、時期やエリアごとによる環境や生態系の変化を把握

農業・林業・水産業

動物が捕食しても問題ない分解性を実装することで畜産や漁業をスマート化

流通・モビリティ

シール状にしてモビリティに貼ることで交通量や移動データをセンシング

メディア・コミュニケーション

wi-fiを搭載して空気中に大量散布し、無線ネットワークを構築

航空・宇宙

宇宙空間に散布して無重力空間における移動原理を解明

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top images:© University of Washington

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