No.707

2022.05.04

著名人や故人を再現する、メタバース・デジタルクローン

メタリユニア

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概要

「メタリユニア」とは、実在の人物や故人を再現したデジタルクローンと、メタバース空間で対話できるサービス。VRブラウザシステム上にVR版デジタルクローンを表示し、音声のリアルタイム取得やAI翻訳機能などにより、デジタルクローンとのシームレスな会話を楽しむことができ、CGアバターでは再現が困難であった人間の「ぬくもり」を実現した。過去の偉人、思想家、経営者などとの「リアル」な出会いから、思い出の中だけにあったもう一度会いたい人との「リユニオン(再会)」をも実現し、人々の心の深層に優しく触れるようなサービスとしての展開が期待されている。

なぜできるのか?

没入感のVRブラウザ

メタリユニアは、メタリアルグループと株式会社オルツの共同開発。メタリアルのVRブラウザシステム上に、オルツのVR版デジタルクローンを表示させる。メタリアルのVRブラウザには、リアルタイムでの音声の取得やAIによる翻訳機能などが標準で搭載されており、メタリユニアに圧倒的な没入感のメタバースをもたらしている。

リアリティを追求したデジタルクローン

メタリユニアのデジタルクローンを開発したのは、オルツ。同社は、個人の意思をデジタル化してクローンにクラウド上の作業を実行させられるP.A.I.(パーソナル人工知能)「alt(オルツ)」を開発するなど、メタバース内での「人間らしさ」を再現するのに長けている。メタリユニアでは、AIのディープラーニングにも使われる高度な演算処理能力を有する分散演算基盤エメスを活用した高速な稼働で、リアルな状況を実現。まるで目の前にリアルな個人がいるかのような状況を作り出す。

決して「会えない」人との出会いを実現

メタユリニアは、現在生きている特定の個人や著名人のみならず、過去の偉人、思想家、経営者などの物故者とも「リアル」に出会える。過去の人物と「対話」できたという体験は、デジタルクローン側から積極的な反応を得られる。その点で、書物や視覚的イメージなど自分の想像力を働かせなくてはならないメディアと異なる、全く新しい体験となる。メタリユニアのメタバース内では、個人的な思い出として残っている、もう一度会いたいと願う人との再会もできるため、喪失感や憧憬などを補ってくれる役割も期待される。

相性のいい産業分野

生活・文化

故人のデジタルクローンと対話しながら思い出を偲ぶ墓参り

官公庁・自治体

薬物中毒になった経験のある著名人と対話して自身と向き合う薬物更生プログラム

教育・人材

歴史上の人物と語り合って想像力を働かせる歴史教育

旅行・観光

過去の偉人が案内してくれる歴史観光スポット

IT・通信

アーティストのAIから作品の制作意図を直接聞ける美術館のオーディオ解説

メディア・コミュニケーション

歴史上の偉人に悩み相談ができるカウンセリングサービス

アート・エンターテインメント

さまざまな時代のアーティストが登場するメタバース上の紅白歌合戦

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © 株式会社 メタリアル