No.708

自分と周囲の空間を瞬時に認識し、地図を作る技術

Scan SLAM(スキャン スラム)

Scan SLAM(スキャン スラム)

概要

「Scan SLAM」とは、瞬時に周囲の空間と自己位置を認識し、地図を生成する技術。部屋の形状や室内の人・物を認識し、全周囲の地図を構築して、自律走行ロボットなどに情報を提供する。従来のSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)よりも処理速度が速く、自己位置把握の精度が高いため、リアルタイムで正確な地図情報を提供できる。ロボットや乗り物だけでなく、AR・VRなどバーチャル空間への活用や位置特定デバイスへの展開などが期待される。

なにがすごいのか?

  • リアルタイムに全周囲と自己位置を特定し地図を生成する

  • レーザやカメラなどのセンサ情報を高速かつ高精度に解析し空間を把握する

  • データ蓄積による地図の歪みと負荷を低減する技術

なぜできるのか?

複数センサを組み合せた位置情報の把握

複数のセンサデータで解析を行うセンサ融合技術を用いることで、高精度な位置推定を可能にしている。レーザの反射光による対象物までの距離計測や、カメラの複数画像認識による計測、車輪型ロボットの場合は移動した車輪の回転数や距離など。それにより、周囲の物体の多寡などの条件が変化しても左右されない、高精度な位置推定を可能としている。

センサデータの点を融合させて地図を生成

地図生成にあたってはまず、複数センサから得たデータの点から、同一と推定される点を見つけ1個のマップ点を生成する。マップ点の選定には機械学習の1つであるクラスタリングを実施。データ間の類似度でグループ分けして代表となる点を選定する。選定されたマップ点をつなぎ合わせ、地図を構築している。

地図の歪みを減らし機械の負荷を低減する技術

継続的にSLAMを行うと次第に誤差が累積し、地図が歪んでいく。それを解消するため、同じ場所に戻ってきたらその地点で地図形状が一致するように周回経路の軌跡を修正する、ループとじ込み技術を用いている。一方で、ループとじ込みは蓄積した全センサデータをもとに処理を行うため、時間とメモリを消費する。そこで、蓄積されるセンサデータの内、情報が古く有効性の低いデータを削減する技術を開発し、負荷低減も図っている。

実現事例

相性のいい産業分野

ロボティクス

掃除して欲しいところに呼ぶと来て終わったら自分で戻る掃除ロボット

流通・モビリティ

呼ぶと好きな場所まで迎えにきてくれる乗り物

IT・通信

AR技術と組み合わせたナビゲーションシステムの開発

生活・文化

子供や高齢者向けの自宅に帰れるデバイスの開発

アート・エンターテインメント

街中のディスプレイや窓を使い、参加者が来ると表示されるARゲーム

この知財の情報・出典

再公表特許WO2020/026294 特許第7199772号 商標登録第6192759号、第6229309号 この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。 詳細な情報をお求めの場合は、お問い合わせください。 Top Image : © Unsplash

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