No.733
2022.06.17
フードロスを削減する、3D冷凍技術
3Dフリーザー
概要
「3Dフリーザー」とは、高湿度で食品を均一に冷却することで、食品の水分を維持したまま急速冷凍できる装置。乾燥による食品の目減りを低減でき、かまぼこやにぎり寿司など従来は冷凍に適さないとされていた食品でも品質を保ったまま冷凍可能にする。また、加熱直後の食材でも高温のまま冷凍できるため、予冷時の浮遊菌や落下菌による汚染も予防できる。食材の鮮度管理と衛生管理を高いレベルで両立できることから、食品の高付加価値化やフードロス削減への寄与が期待される。
なぜできるのか?
独自の急速冷却技術
「3Dフリーザー」では、開発元の古賀産業独自の「非貫流熱交換方式(ACVCS)」が使われている。これは、食品の熱を奪った空気をフィンコイルで冷却し強制的に還流させるエアブラスト式とは異なり、冷却器に風を戻さず庫内で間接的に熱交換を行う方式で、庫内の湿度を保ったまま食品を全方位からムラなく冷却(3D冷凍)できる。
3D冷気が実現する高品質冷却
比較的高い温度でゆっくり冷凍する緩慢凍結では、水が氷に変わるとされる最大氷結晶生成温度帯(0~-5℃)の通過速度が遅い。その結果、食品の細胞内の氷結晶が大きく歪になり、これが細胞膜を破壊することで、解凍時にドリップと呼ばれる、うま味成分や栄養分を含んだ液体の流出につながる場合がある。一方、「3Dフリーザー」は食品を急速冷却するため、氷結晶が歪にならずドリップの流出を防止できる。また、氷結晶が小さいため、解凍時間も短縮できる。
省エネかつ高効率な運転
「3Dフリーザー」は、庫内の着霜が少ない構造のため、デフロスト(霜取り作業)回数が少なくて済む。そのため、長時間の連続運転が可能で、従来の冷却装置に比べランニングコストを約30%削減できる。
衛生的なダクトレス構造
「3Dフリーザー」は庫内に冷気循環ダクトがないため、洗浄時の死角がなく丸洗いが可能。そのため、庫内に菌の温床がなく食品を衛生的に管理できる。
相性のいい産業分野
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top images:© 古賀産業 株式会社