No.772
2022.11.21
繊維廃材が生まれ変わった下駄
QUON(クオン)
概要
「QUON(クオン)」とは、衣類や布団などの繊維廃材が生まれ変わった下駄。繊維リサイクルボード「PANECO®」や、リサイクル新素材ボード「リフモ®」などの繊維をアップサイクルした再生素材から作られ、従来の木下駄よりも足音が静か。また、分解することですり減った下駄の歯を交換できる構造で作られており、履き続けることでリサイクル率向上に貢献できる。ファッションブランドや、ホテルや宿泊施設などに展開することが想定されており、日本の伝統工芸で循環型社会を推進する知財として期待が寄せられている。
なぜできるのか?
繊維廃材のアップサイクル
「QUON」の素材には循環型繊維リサイクルボード「PANECO®」、リサイクル新素材ボード「リフモ®」といった再生素材が用いられている。また、すり減った歯は、下駄を分解することで交換できる構造で作られており、履き続けることで繊維系廃棄物のリサイクル率向上に貢献できる。
伝統とファッションの融合
QUIONは現代のSDGs時代において開発が進められている再生素材を伝統工芸である木下駄に用いて製造されており、伝統とファッションを融合させたサステナブル・プロダクトとして展開されている。繊維廃材を素材とするため、従来の木下駄よりも足音が静かという機能性を併せ持つ。
カラフルなテクスチャー
「QUON」は、衣類や布団などの繊維廃材を素材にしているため、グレーやベージュ、ピンクなど、基となる繊維廃材の色味がそのままQUONの色に反映される。そのため、個体それぞれにテクスチャーの色味やカラーが異なり、カラーバリエーションも豊富。カラフルなテクスチャーはファッションとしての楽しみを拡張させる。
循環型社会を目指す取り組み
「QUON」は、サステナブル・プロダクトとして、循環型社会を目指す企業に対して受注生産を行っている。プロダクト開発関係者や、ホテル、宿泊施設、リフレクソロジー施設、ファッションブランドらのコラボレーションにより循環型社会を推進する取り組みを行う。
相性のいい産業分野
- メディア・コミュニケーション
着られなくなった服を材料に用いた、記念下駄
- 製造業・メーカー
用いる古布の繊維素材によってテクスチャの異なる、バリエーション豊富な下駄
- 旅行・観光
ホテルや旅館、宿泊施設に導入し、ブランディングに活用
- 資源・マテリアル
布だけではなく合成皮革など廃棄衣料品に含まれるさまざまな繊維をアップサイクルしてつくる下駄
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © Konel