No.777

2023.02.01

原材料の全てが国産野生香木の、100%"木の酒"

草木酒フォレストジン

220423 10513 KV R fin

概要

「草木酒フォレストジン」とはスギ・ヒノキ・ナラなどの間伐材を中心とした、日本初・原材料100%(ベーススピリッツ部分を除くボタニカル成分)が国産野生香木のクラフトジン。それぞれ山梨県、和歌山県、埼玉県、沖縄県の山の木材を利用しており、フレッシュな「森林感」が味わえるほか、芳香成分には精神安定効果も期待できる。日本国内で放置された未利用の間伐材を使用するだけではなく、全国の林業従事者と直接取引する中で定めたフェアトレード価格に準ずることで、日本の林業や林業従事者の支援と活性化に貢献する。

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main 2022年10月には「草木炭酸フォレストソーダ」と「草木蜜フォレストシロップ」がリニューアルして新登場。スギ、ヒノキ、モミ、赤松、黒文字の5種をブレンド、ボタニカル原料の100%が日本の山の国産天然香木である。

なにがすごいのか?

  • 日本の未利用木材を美味しく食用化

  • 林業従事者とのフェアトレードを構築

  • 木が人体に及ぼす精神安定効果

  • フード以外のプロダクトや生活用品への展開の可能性

なぜ生まれたのか?

「フォレスト・ジン」は、軽井沢・岐阜・高知をはじめ各地に研究拠点を持つ「日本草木研究所」によって開発された。 日本草木研究所は全国の里山に眠る植生の可能性の発掘を行なっており、日本の木々や名も知れない野草たちが当たり前に食卓や生活の中に関わる日常の実現を目指している。日本の原始的な食用植物資源の価値化は、地方産業の活性化や持続可能な食材供給、新たな国際競争力にも繋がっていくと考え、それらを実現するために全国の里山に入っては、蒐集・記録・発表を繰り返し、“おいしい価値化”を試行している。

なぜできるのか?

7種の香木のうち60%が間伐材使用

原材料の100%に国産野生香木を使用。内訳はスギ・ヒノキ・ナラ・ネズミサシ・ハイビャクシン・コウヤマキ・カラキ(琉球シナモン)となる。それぞれ山梨県、和歌山県、埼玉県、沖縄県の山の木材を利用しており、材料の一部は開発元の日本草木研究所自らで収穫している。

林業従事者とのフェアトレード

日本の国土は7割が山だが、木材自給率は41.8%。また、多くの国産間伐材が、その価格の低さゆえに市場に出ることなく放置されている。単に間伐材を使用するだけでは本質的な国産木材の需要創出には繋がらないことから、日本全国の林業従事者と直接取引する中で定めたフェアトレード価格に準じ、余剰間伐を正規価格で取引することで林業従事者を支援。日本の林業の本来的な意味での活性化を目指している。

「フィトンチッド」による精神安定効果

木に含まれる「フィトンチッド」という芳香成分には精神安定効果があるという研究があり、ラットの睡眠時に木の香りを嗅がせると心地よい睡眠時に現れるα波という脳波が20~30%増加する。木の匂いはストレスで現れる精神的発汗を抑え、心拍数も安定するため安眠が得られるという研究報告もある。また、ナチュラルキラー細胞の活性を高め、抗がん機能を増強する効果などが見込める。

「見本山」と「相棒山」

日本草木研究所は全国各地で手に取り集めた有用植物達が一箇所に集まる“生きた植物園”としての「見本山」をつくるほか、里山資源の新たな活用に賛同し協力体制を築いてくれる全国の山々と「相棒山」として連携している。それぞれ状況の異なる植生や林業従事者たちと提携することで、全国各地の山々と互いに有益な関係の構築を志す。

相性のいい産業分野

農業・林業・水産業

未活用の日本の里山資源を価値化することで林業の活性化を支援

生活・文化

食文化として未利用の植物を新たなハーブやスパイスとして活用

メディア・コミュニケーション

植生が異なる地域の「相棒山」が提携することによる植物資源のネットワーク化

資源・マテリアル

放置されていた未活用の間伐材をフードやプロダクトの原料として販売

旅行・観光

地域の旅館×観光会社×林業従事者がコラボした「WOODグルメツアー」

医療・福祉

その人が最も落ち着く木の香りを導き出しメンタルヘルスに活用

食品・飲料

木材原料ならではの味覚や香りを追求したレストランやBar

住宅・不動産・建築

思い出の木造建築や木工家具をフードやプロダクトに変換するサービス

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © 日本草木研究所