NFTファッション査定システム：リユース・リサイクルとNFTが連動するシステム

概要

「NFTファッション査定システム」とは、現実世界の衣服のリユース・リサイクルとNFTが連動するシステム。衣服の譲渡や売却と共にNFTアイテムの保有者が変わったり、再資源化が行われる。NFTアイテムはメタバース上のアバターに装備ができ、アバターが積極的に利用されているとリユース・リサイクル時のNFTの査定評価が高まる。
エネルギー使用量やライフサイクルの短さから、環境負荷が高いとされるファッション産業のリユース・リサイクルを促すシステムとして発明された。ゲームやメタバースなどエンタメだけでなくソーシャルメディアなどでの活用も想定され、持続可能なファッションサイクルの構築に貢献すると期待される。

なにがすごいのか？

現実の衣服とNFTを連動させリユース・リサイクルを促す
アバター装着アイテムとしてNFTが付与され、アバターが利用されるとNFTの価値が高まる
リユース・リサイクル時のNFTの査定は、衣服の状態とアバターの利用実績で評価される

なぜ生まれたのか？

カプコンが保有していた特許（特許6639540号）をもとに、同社と知財図鑑が「妄想大喜利」を実施。社会課題と妄想からアイデアを拡張し、「NFT」「ブロックチェーン」などの技術と、ファッションアイテムのリユース・リサイクルのアイデアなどを用いて発明した。検討の中で、ファッション産業の課題である環境負荷軽減の手法として、使用済み衣服のリユース・リサイクルによる再流通に着目。現実世界のリサイクル・リユースとNFTを紐づけ、アバターでNFTの価値向上を図れる仕組みを実装し、ファッションの再流通を促すサステナブルなシステムとして開発した。

妄想プロジェクト妄想プロジェクト

NFTリサイクル

現実の洋服とNFTアイテムを連動させ、そのNFTアイテムをアバターに設定することで、アバターの性能を変化させることができる。ユーザーはこの衣服とNFTアイテムをリサイクルすることにより、新たなリサイクル品とNFTアイテムを得ることができる。
現実のフィジカルなファッションとNFTを連動させていることで、フィジカルファッションをリユースまたはリサイクルすると、アバターの利用度合いに応じた特典（別のNFTなど）がメタバース上でに付与・変換される。過剰な廃棄衣料を抑制し、デジタルシフトを促進することで環境負荷を軽減させ、限りある資源を有効に使う社会を実現させる。

妄想家知財図鑑

妄想家株式会社カプコン知的財産部

妄想家：知財図鑑株式会社カプコン知的財産部

なぜできるのか？

保有履歴と利用実績を刻むNFT・ブロックチェーン技術

「NFTファッション査定システム」では、衣服からNFTを読み取ることで保有履歴がNFTに刻まれ、NFTアイテムを付けたアバターがゲームで勝利するなどで活躍するとその実績がNFTに記録される。記録された情報は、リユース・リサイクルを行う際のNFTの査定に用いられる。

既存特許技術のアイデア拡張

カプコンの既存特許技術（特許6639540号）のゲームシステムを開発アイデアのベースとし、アイデアを拡張させた同システムは、仮想空間生成や複数ユーザの識別、広告情報の表示と識別が可能で、仮想空間の対戦ゲームで勝利したユーザには敗者の広告情報が追加付与されて広告情報が引き継がれる。注目を浴びるであろうユーザに広告を多くつけることができるため、広告の有無でゲーム技量が高いかを判断できるため、広告付きユーザがに注目を集められる。「NFTファッション査定システム」では、ファッションアイテムから読み込むNFTアイテムに企業やブランドのロゴを入れ、情報識別に用いている。

アバターの利用をNFTの査定に反映するシステム

NFTの査定の際は、アバターの利用状況を含めて価値を評価する。ゲームで勝利するなど、アバターが活躍すればするほどNFTの価値が高まる。またリサイクル時には、NFTの査定結果が一定基準を満たしていると、もとのNFTアイテムから別の新たなNFTアイテムを生成し（リサイクルして）提供する。リサイクルで提供するNFTアイテムは、同一ユーザの別アバターに装着可能な仕組みにしているため、アバター産業の活性化にも寄与する。