No.1091
2025.11.28
伸縮・折りたたみ可能な、自由に変形できるディスプレー
ディフォーマブルディスプレー

概要
「ディフォーマブルディスプレー」とは、NHK放送技術研究所が研究開発を行っている、自由に変形可能なディスプレー。この自由な変形は、伸縮性のある柔軟なゴム素材をディスプレー基板に用いることで、伸ばしたり折り畳んだりしても壊れにくく、任意の形状に変形させることを目指している。これまでにない自由な曲面形状に変形でき、全天周のドーム形状ディスプレーや、ハンカチのように何度も折り畳んでコンパクトに収納できるディスプレーなど、新しい機能を持ったデバイスの実現が期待されている。2025年頃にはディスプレーの高精細化・高画質化を進めたプロトタイプを試作し、2030年までの実用化を目指している。
なぜできるのか?
柔軟で自由に変形可能なディスプレー
ゴム基板上にLEDと伸縮性に優れた液体金属配線を形成することで、柔軟で自由に変形可能なディスプレーを実現している。室温で液体の状態になる液体金属を用いることで、伸縮させても断線しにくく、低い電気抵抗を維持できる伸縮配線を開発。液体金属の流動性を制御することで、印刷技術を使った細い配線パターンの形成を可能にしている。伸縮基板を伸長させると、伸縮可能な配線の液体金属の形状が変化することから、自由度の高い形状変形が可能となる。伸長率50%で、変形させても安定して表示動作ができることが確認されている。
フルカラーのディスプレーを実現
柔軟なゴム基板上に赤・緑・青色のLED画素を形成し、画素間を伸縮配線で接続することでフルカラー表示を実現している。
均質な液体金属材料で多画素化を実現
金属粒子を微細化し、粒子の凝集や空隙を抑えた均質な液体金属材料を開発。均質な液体金属材料を用いることで伸縮配線の均一な印刷形成を可能にし、ディフォーマブルディスプレーの多画素化につなげている。
幅広い用途への期待
没入感・臨場感の高いドーム形状ディスプレー、服や皮膚に貼り付けるディスプレー、ハンカチのようにコンパクトに折り畳めるディスプレーなど、生活に利便性をもたらすアプリケーションへの応用が期待されている。新聞紙のように自由に折り畳める柔らかいディスプレーでコンテンツを楽しむ体験や、自動運転中の車内で、車内の3次元形状を利用したドーム型ディスプレーによる没入型映像体験など、将来的に多様な利用シーンが考えられる。
相性のいい産業分野
- 生活・文化
車や電車などでの映像体験への活用
- アート・エンターテインメント
ゲームや展示物と組み合わせた臨場感のある体験の提供
- メディア・コミュニケーション
ドーム型などインパクトのある広告の配置への活用
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © NHK 放送技術研究所


