No.912

2024.08.28

空模様を色づかせる、"人を癒すガラス"

GLASCIEL -空を閉じ込めたガラス-

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概要

「GLASCIEL -空を閉じ込めたガラス-」とは、空の色や反射、透明度を表現したガラス素材。従来の機能性に加えて"人を癒すガラス"として情緒的な価値を持たせている。自然の豊かさを表現したガラスとして、インテリアやアート作品など、多分野での活用が期待される。

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なにがすごいのか?

  • ガラスの中にナノ粒子を高密度に析出させ、空の現象を数十センチのガラスの中に閉じ込めた

  • ナノ粒子の密度をコントロールして青空から夕焼け空まで表現できる

  • 光源と組み合わせた空の装置は、心地よい光とゆったりとした時間の流れを感じさせ、空間価値を高める


なぜできるのか?

ガラスを色づかせる「レイリー散乱」の原理

一般的に、空の色は、大気中の空気の分子に太陽光があたり、短波長の光が拡散する「レイリー散乱」により青色になると言われている。「GLASCIEL-空を閉じ込めたガラス-」では、製造に当たり、この現象を応用。ガラスを色づかせることが可能になった。

オープンイノベーションを実現する「UNOU JUKU」

開発者は、クリエイティブな活動を通じて素材の新たな価値を探求する「UNOU JUKU」を主催。「対話・ワークショップ・マテリアライズ(具現化)・フェス」の4プロセスでアイデアを深めていく「右脳的アプローチ」と、実験や観察の中でデータを検証する「左脳的アプローチ」の往還により、「GLASCIEL -空を閉じ込めたガラス-」の開発を実現した。

AGCの技術力と社外クリエイターのクリエイティビティの融合

東京藝術大学等の社外クリエイターと協働。ガラスの中に虹をつくる、ガラスを生きているように見せるなど、情緒的な価値を持つガラスの創造が可能になった。

相性のいい産業分野

住宅・不動産・建築

空や周囲の景色、時間帯をガラスに反映させた外装や内装

流通・モビリティ

空港のターミナルに採用し空を映し出すことで、旅の始まりや終わりを演出

メディア・コミュニケーション

自然由来のアパレルやジュエリー等の展示ケースに採用

旅行・観光

ホテルのロビーや展望台の内装デザインに活用

食品・飲料

レストランの内装に使用し、景色を取り込んで食事を楽しむ環境を提供

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © AGC株式会社