No.899
Tech Direction Awards受賞作品
2024.09.05
“サステナブル素材“和紙の機能拡張を図るプロジェクト
テクノロジーによるマテリアルの拡張
概要
「テクノロジーによるマテリアルの拡張」とは、伝統工芸であり、サステナブルマテリアルである和紙の機能拡張を試みたプロジェクト。クリエイターと和紙職人とのコラボレーションにより、「通電する和紙」「音の鳴る和紙」「動く和紙」「フレキシブルに曲がって光る和紙」「ワイヤレスに光る和紙」「3D立体和紙」の6つのプロトタイプを実現した。空間デザインでは、近年、環境負荷の低いサステナブルマテリアルの需要が高まっている。しかし、サステナブルマテリアルは、機能性や選択肢に乏しいという難点があった。そこで、株式会社博展は、天然由来であり土に還るマテリアルである和紙に着目、本プロジェクトを始動した。サステナビリティとデジタルコンテンツを融合し、マテリアルの新たな可能性を創出するプロジェクトとして期待される。
なぜできるのか?
和紙職人と共創するプロトタイピングプロセス
プロジェクトメンバーは、富山の和紙職人・川原隆邦氏のアトリエに滞在し、和紙の製造工程をいちから学習。エンジニア自らが手を動かし、和紙への理解を深めることで、和紙の新たな可能性を感じさせるプロトタイプを制作した。
領域横断的なプロジェクトチーム
プロジェクトには、テクニカルディレクターやクリエイティブエンジニア、空間デザイナー、プロダクトマネジメントと、部署を跨いだメンバーが集結。領域横断的なチーム編成により、多角的な視点から和紙の機能性拡張を試みた。
相性のいい産業分野
- 生活・文化
和紙自体が光る「ワイヤレスに光る和紙」製のランプシェード
- メディア・コミュニケーション
「音が出る和紙」から作られたメッセージカード
- アート・エンターテインメント
「3D立体和紙」を使った彫刻作品
- 製造業・メーカー
「フレキシブルに曲って光る和紙」からできた折り紙