No.827
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2024.02.14
廃棄予定の“ロスフラワー”を再生したクラフトジン
LOSS IS MORE GIN
概要
「LOSS IS MORE GIN(ロスイズモアジン)」とは、廃棄する予定の花 「ロスフラワー」の香りを活かしてつくったクラフトジン。「母の日」後に大量廃棄されるカーネーションを主役に、恒常的に廃棄処分が発生しているバラやユリなどの生花をブレンドして蒸留している。特に需要期に偏りのあるカーネーションに着目し、消費期限のない蒸留酒に再生することで、半永久的に香りを楽しめるプロダクトとして開発した。ロスフラワーの再流通に加え、他の廃棄素材へも展開を拡げることで、人が線引きした「ロス」の概念を変えていくと期待される。
なにがすごいのか?
ロスフラワーを活用し消費期限のない蒸留酒に再生
「母の日」後に廃棄されるカーネーションを再利用
生花の香りをクラフトジンで半永久的に楽しめる
なぜ生まれたのか?
生花小売店の仕入量の約30~40%の生花は廃棄され、ロスフラワーによる経済損失は日本国内で年間1,500億円におよぶというデータがある(一般社団法人 フラワーライフ振興協議会公式サイトより)。事実、岩手県内の生花店・田村フローリストでは長年、市場の等級外品やイベント後などに鮮度の良い状態で生花が廃棄されることに勿体なさを感じていた。 その想いに、ロスに価値を加えてその豊かさを提案するクリエーター集団のLOSS IS MOREが賛同。ロスフラワーを有効活用すべく検討を開始した。
プロデュースを進める中で、酒粕や木などの廃棄素材・未活用原料を用いた蒸留酒の製造販売を手がける、エシカル・スピリッツとつながり、「LOSS IS MORE GIN」を開発した。使用するロスフラワーは、LOSS IS MOREが田村フローリストから買い取る仕組みで、生花店のキャッシュポイントを増やして経済循環も生み出している。
なぜできるのか?
再生方法に蒸留技術を活用
消費期限のある生花を長く楽しめるプロダクトへと再生するため、蒸留技術を活用している。カーネーションを中心に、バラやユリなど複数種の生花の香りを蒸留して織り込み、花の特徴的な香りを半永久的に味わえるクラフトジンを開発。原酒の粕取り焼酎に、ボタニカルの重層的な香りが溶け込んだクラフトジンを完成させた。
ロスをプラスに変換するプロジェクト
廃棄・未活用素材が発生する事業者と優れた製造技術を持つ事業者をつなぎ、社会でロスとされているものに価値を加えて彩りに変えるプロジェクト「LOSS IS MORE」の第1弾として開発された。プロジェクトチームには、デザイン、クリエイティブ、PR、デジタル、飲食、流通、建築など各分野の様々な専門知見をもったプロフェッショナルが集結。「LOSS IS MORE GIN」では、食のクリエイティブディレクターが生花店「田村フローリスト」と蒸留ベンチャー「エシカル・スピリッツ」を結びつけ、プロダクトを実現させた。
相性のいい産業分野
- 農業・林業・水産業
小さな傷や変色などがある新鮮な生花・香木の規格外品の流通手法として活用
- アート・エンターテインメント
イベントや展示会などスポットで装飾に利用した生花の再利用
- 流通・モビリティ
廃棄・未活用素材をアップサイクルして、環境負荷軽減と事業運営の効率化を両立
- 製造業・メーカー
ロスフラワーを使用し、香りを活かした化粧品やインテリア用品などの開発
- 旅行・観光
全国各地の特産品の香りやその土地の匂いをブレンドし体験できるプロダクト・施設の企画
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © 株式会社 LOSS IS MORE