No.858

2024.06.07

モノづくりが身近に感じられる“開かれた工場”

みんなの工場

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概要

「みんなの工場」とは、コスメティックブランドSHIROが北海道砂川市にオープンした体験型複合施設。工場エリアと、カフェやキッズスペースなどの市民の居場所を壁ではなくガラスで仕切ることで、SHIROの従業員が商品を製造する様子を間近で見学できる。また、ショップ内のブレンダーラボでは、実際の工場と同じ製法でオリジナルの香りを作れるものづくり体験も行える。普段見られない製造プロセスを公開し、ものづくりの楽しさとものを大切にする気持ちを発信するスポットとして期待されている。

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なぜ生まれたのか?

SHIROの代表取締役会長兼ファウンダー・ブランドプロデューサーの今井浩恵氏は、工場移転の際、自分たちの利益のために新しい工場をつくるのではなく、「地域のため、社会のためになる場所をつくりたい」という思いから、「みんなで工場をつくる」ことを宣言。砂川市民と議論しながら、まちづくりと連携した工場施設をつくることを目的に「みんなのすながわプロジェクト」を立ち上げた。

今井氏は、その後、アリイイリエ・アーキテクツの有井淳生氏と入江可子氏に工場の設計を依頼。来訪者が企画から製造、販売まで、社内の製造プロセスを一気通貫で見学できる「みんなの工場」の製造が決定した。

なぜできるのか?

大人と子どもが共存するシームレスな場所づくり

工場とショップには、天井からジャングルネットをぶら下げて作られたキッズスペースが併設されている。また、キッズスペースには壁一面にチョークボードが設置されており、子どもはSHIROの従業員が働く様子を間近で見ながら自由に遊べる。

アップサイクル素材による環境負荷の軽減

ラウンジの大テーブルには、不動産事業を行う明和地所から寄贈された廃材を、キッズスペースのチョークには、北海道のチョーク会社から寄贈された規格外製品を使用。また、ジャングルネットの天井に取り付けられた吸音材には、スタッフのユニフォームを細かく裁断したワタが材料に用いられている。こういった素材のアップサイクルにより、SHIROの「環境負荷を減らし資源を守る」というコンセプトを実現する。

水・森・食の資源循環型社会の実現

施設から出る排水は、リサイクル槽、浄化槽を経て敷地内の浄化池に貯められ、微生物と植物の力で浄化されてから川へと流される。また、カフェから出るごみは、農園で野菜を育てるための堆肥に変えられる。こういった「水・森・食」の循環を通して、市民に環境保全への意識を育んでいく機会を提供する。

地産地消を実践した料理の提供

施設内の「SHIRO CAFE」では、札幌市のイタリアンレストラン「TAKAO」の高尾僚将シェフが北海道の自然食材を使用した料理を提供。来場者の地産地消への意識を高める。

相性のいい産業分野

教育・人材

「みんなの工場」で行う校外学習

農業・林業・水産業

「みんなの工場」のカフェで行う地元野菜の地産地消

官公庁・自治体

給食づくりの様子を間近で学べる「みんなの幼稚園」

生活・文化

伝統技術の職人の手わざが間近で体験できる工房が併設されたコミュニティセンター

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © 株式会社 シロ