No.1174
2026.07.29
光で硬さが変化するシリコーンゴムベースのポリマー材料
光応答性ポリマー材料

概要
「光応答性ポリマー材料」とは、青色光を照射すると硬い状態から軟らかい状態に変化し、照射を止めると時間経過で元の硬さに戻るシリコーンゴムをベースとしたポリマー材料。NHK放送技術研究所(NHK技研)が開発した材料で、光の当て方に応じて、材料の硬さ・軟らかさをなめらかに制御することができる。NHK技研の展示イベント「技研公開2026」にて、光を照射すると軟らかく変化する材料と、この材料を用いた触感提示デバイスが紹介された。
なぜできるのか?
光を照射すると硬さが変化するポリマー材料
青色光を照射すると硬い状態から軟らかい状態に変化し、照射を止めると時間経過で元の硬さに戻る光応答性ポリマー材料。これにより、光の当て方に応じて、材料の硬さ・軟らかさをなめらかに制御できる。この材料は、VRなどで物体の自然な質感や手触りをよりリアルに再現する触感提示デバイスを目指してNHK技研が開発した。握手などの人のふれあい、動物の質感、食材の手触りなど、さまざまな質感を再現するデバイスを目指している。将来のデバイスイメージとしては、グローブ型や握りこみ型のデバイスが想定されている。NHK技研は、自然な質感や手触りを実現するため、硬軟提示技術の高度化に取り組み、2030年ごろまでに硬軟感を自在に表現可能な触感提示デバイスを開発するとしている。
ゴムベースの材料で繰り返し使える構造を実現
光照射で軟らかくなるポリマー材料は、指先で押し込んだ後、十分に形状を復元できないという課題があった。柔軟で復元力のあるゴム材料で覆うことで、変形後の形状回復を可能にした。具体的には、この材料は、光応答性基を介して結合したシリコーンゴムベースになっており、このゴム材料に青色光を照射すると、光応答性基の結合が切れて材料が軟化する。照射後、時間が経つと時間経過により再結合し、硬化する仕組みになっている。この仕組みにより、指先で繰り返し硬さの変化を感じられるパッド構造を実現している。
相性のいい産業分野
- アート・エンターテインメント
ゲーム内の物体を実際に触れているような体験を提供するデバイスの開発
- 教育・人材
硬さや柔らかさを数値化し、ものづくりなどの技術シミュレーションへの展開
- 医療・福祉
医療現場でのシミュレーションに活用
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © NHK 放送技術研究所

