No.1139
2026.06.30
分解、移築が可能な都市木造建築
prewood(プレウッド)

概要
「prewood(プレウッド)」とは、分解・移築が可能な都市木造建築で、建築系スタートアップのVUILD株式会社と平和不動産株式会社が共同で日本橋茅場町に建設した木造プロジェクト。現代の建設業界が直面する2つの社会課題「環境問題」「職人不足問題」の解決を見据え、将来的な解体・再利用を可能とした「分解のための設計(DfD)」と、効率的な施工を実現する「生産のための設計(DfMA)」を採用した先進的な取り組み。木のブロックを積み重ねる独自のモジュール工法で、わずか2日で躯体工事が完了した。
なぜできるのか?
狭小地を活用した分解・移築が可能な都市木造建築
狭小地を活用した新しい木造建築の取り組みとして日本橋茅場町に建設された分解・移築が可能な都市木造建築。このプロジェクトは、平和不動産株式会社と建築系スタートアップのVUILD株式会社が協業し、現代の建設業界が直面する2つの社会課題「環境問題」「職人不足問題」の解決を見据え、将来的な解体・再利用を可能とした「分解のための設計(DfD)」と、効率的な施工を実現する「生産のための設計(DfMA)」を採用した先進的な取り組み。「分解のための設計(DfD)」と「生産のための設計(DfMA)」はともに欧州を中心に取り入れられている領域であり、本設計を両方実践しながら、造形としての特徴も保ち、国内都市部のビル建築に導入している点が先進的な例となっている。
独自のモジュール工法で躯体工事はわずか2日で完了
木のブロックを積み重ねる独自のモジュール工法により、躯体工事はわずか2日で完了した。すべての部材はデジタル加工され、ビスやボルトのみで接合されているため、建物の移築や再構成が可能で資源循環や環境にも配慮されている。主要構造材には製材を、仕上げには漆喰などの自然素材を使用し、建築時だけでなく解体・移築時を含む「エンボディードカーボン」の削減にも取り組んだ。さらに、断熱性能や省エネ性能にも優れ、ZEB Ready基準を達成している。日本橋茅場町という都心の金融街で、このようなサステナブルな取り組みの象徴として、循環型の木造建築が実現したことは、持続可能な都市開発に向けた新たなモデルケースとなる。
テナントに台日フュージョン料理「勺勺(シャオシャオ)」がオープン
「prewood」のテナントとして、「餃子世界」「陽食」を展開する密友合同会社が手がけた台湾料理をベースにした新業態の飲食店「勺勺(シャオシャオ)」がオープン。台湾料理には明確な定義がなく、さまざまな文化や時代が混ざり合い、地域や家庭ごとに異なる個性豊かな味が受け継がれている点が特徴。この店舗は、台湾料理家ウ・ファンユー氏を監修に迎え、ウ氏が家族から受け継いだ味と、日本で培った感性を融合しており、日本の四季の食材に台湾のスパイスを重ね合わせ、香りと味わいで旅をするようなここでしか味わえない料理を提供する。店名の「勺(さじ)」には、料理や文化、思い出を“すくいあげる”という意味が込められている。一皿ごとに台湾と日本、そして過去と現在の物語を感じられる空間となっている。竣工した木造ビルは、狭小規模ではありながら、金融街らしい街並みにサステナビリティの要素を感じられる建築を重ね合わせ、多様な価値観や新たな視点を受け入れる街の姿を表現している。今回開業する「勺勺」のように、ここでしか味わえない体験を提供する店舗が加わることで、街を訪れる目的が一層多様化し、エリア全体の魅力向上につながることを期待している。
建物の完成に向けた漆喰塗り壁ワークショップを実施
建物の完成に向けて、漆喰塗り壁ワークショップを実施した。平和不動産の社員に加え、設計会社やテナント、地域の人達も参加し、共に建物の一部を仕上げる体験を行った。壁面を仕上げる作業を通じて、関係者同士の交流が生まれ、プロジェクトへの一体感と完成後の建物への愛着が深まる機会となった。
相性のいい産業分野
- 住宅・不動産・建築
仮設住宅や災害時の避難場所での建築に活用
- 環境・エネルギー
再利用可能な木材や建築で資源循環に貢献
- アート・エンターテインメント
分解、移設を想定したイベント施設の建築に展開
- 官公庁・自治体
都市全体が資源を再利用できる都市開発
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © 平和不動産 株式会社

