No. 001 超ハイレゾ・聴覚テレポートマシン

音響樽

音響樽は、遠隔地にいる他者とも空間を共有するために開発された、96個のスピーカーを搭載する樽型音響再生装置。これまでのサラウンドスピーカーやバイノーラルイヤホンとは段違いのレベルで、空間の雰囲気までを表現することが可能。

なにがすごいのか?

  • 音の指向性だけでなく空間全体の雰囲気を表現できる
  • まるでテレポートしたように遠隔地の空間を共有できる
  • ある空間の「音の波」を全方位で収録し、再現できる

なぜ生まれたのか?

一般的な音響装置は、前後左右の水平面において、どの方向からどれくらいの強さの音が発生したのかを表現できるが、垂直方向の位置関係や空間自体の「雰囲気」を表現するには、まだまだ伸び代がある。
音響樽は、この課題を鮮やかにクリアしており、次世代音響体験づくりの実験装置として期待されている。

妄想プロジェクト

オフィスに1台ほしい、超集中ポッド

5Gが到来しネットワークが高速化される時代。例えば世界中のコンサートホールと音響樽がライブで連携し、いつでもSランクの席で周りを気にせず作業に没頭できる。
また、三次元音響コンテンツは瞑想にも使える可能性がある。朝一番でこのポッドの中に入って10分間瞑想するだけで、整った状態で仕事につく、そんな未来がくるかもしれない。

実現プロジェクト

HOSONO HOSONO

細野晴臣氏の50周年記念イベント「細野観光」にて、細野氏の楽曲を96ch化し「宇宙を旅してきたサウンド」として音響樽を用いた体験型の展示が実施された。
(企画制作:MUTEK JP + Konel + 東京電機大学)

なぜできるのか?

全方位スピーカーに囲まれる空間

樽型構造の音響樽の内側には、96個のスピーカーが全方位に散りばめられている。また、すべての面が平行にならないように、ずれて向き合っているためスピーカー同士の干渉が抑えられる設計になっている。

フラーレンマイク

80個のマイクを球体状に組み合わせたマイクにより、単にその場で鳴っている音を収録するのではなく、「三次元音場」として空間全体の波を収録。これが、空間の雰囲気を再現できる理由となっている。

VRとの組み合わせ

HMD(ヘッドマウントディスプレイ)をかけながら、仮想空間の中で三次元的に音の配置を行うための仕組みが用意されている。

2ch音源の96ch変換

現段階では、JSON等による変換の仕組みが用意されており、既存の2ch音源を96chに変換可能。さらに直感的に編集操作ができるように期待されている。

相性のいい分野

エンターテインメント
三次元没入型のコンテンツやライブ型コンテンツの開発
コミュニケーション
5Gとの組み合わせによるリアルタイムな空間共有
ヘルスケア
三次元の音波を自在に組み合わせることによる、瞑想コンテンツの開発
建築
未建設の建築物における音響シミュレーション

知財情報

主な知財ホルダー:東京電機大学、Cask Acoustics

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
詳細な情報をお求めの場合は、お問い合わせください。

知財ハンター

Mitsuyo Demura
出村 光世 Mitsuyo Demura
Producer / Konel Inc.

1985年石川県金沢市生まれ。早稲田大学理工学部経営システム工学科卒。アート/プロダクト/マーケティングなど領域に縛られずにさまざまなプロジェクトを推進。プロトタイピングに特化した「日本橋地下実験場」を拠点に制作活動を行い、国内外のエキシビションにて作品を発表している。自然現象とバイオテクノロジーに高い関心がある。