ダチョウ抗体
この知財は、ダチョウの産生する抗体(IgY)である。この抗体は、ダチョウに抗原を注射し、体内で作られた抗体を卵から精製することで生産され、ウイルスやバクテリアなどの病原体を不活性化する能力が非常に高いのが特徴。大量生産が可能で熱にも強いことから、これまで困難とされていたマスクなどの日常品への抗体の利用を可能にした。
なにがすごいのか?
- 多様な病原体に対応し得る応用性の高さ
- 抗体が産生される速さ
- マウスや鶏を使った場合の4千分の1の生産コスト
なぜ生まれたのか?
開発者である京都府立大学の塚本康浩教授が、けがを負ってもすぐに治り、劣悪な衛生環境でも病気にならない生命力を持つダチョウに注目。試しにダチョウにウイルスを注射したところ、他の動物を用いた場合よりも速く、また商品化に十分な量の抗体が産生されたことから研究がスタートした。