No.973
2024.12.10
空気中からCO2を吸着し、ガラスの原料に変えるスマート空気清浄機
RECO GLASS(レコグラス)
概要
「RECO GLASS(レコグラス)」とは、CO2吸着フィルターを搭載したスマート空気清浄機。CO2回収後のフィルターは、ガラスの原料として使用できる。近年、大気中のCO2を直接回収するDAC(Direct Air Capture:空気直接回収)技術の開発が進んでいるが、回収後のCO2の活用に課題が多く、地震が多い日本では地中への埋め立ても現実的ではなかった。一方、「RECO GLASS」のCO2吸着フィルターをガラス製造に使用することで、ガラス製造に必要なケイ砂や石灰石、ソーダ灰の量の削減が可能。ガラス資源の生産に伴うCO2排出量の削減と、 CO2を資源として再利用するカーボンリサイクルを両立する知財として期待されている。
なにがすごいのか?
アレルゲン除去とCO2除去が一度に可能
DAC技術を活用したCO2の補足
吸収したCO2をガラス原料に代用する循環経済モデルの構築
なぜ生まれたのか?
「空気を科学する」をミッションに酸素カプセル等の開発・販売を行うレブセル株式会社では、CO2回収技術を応用しCO2と結合する吸着剤を開発。2022年8月には、CO2回収済みの吸着剤を原料としたガラスの製造に成功している。
また、同社では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、大手クリーンルームメーカーと提携してCO2吸着フィルターを組みこんだ空気清浄機を開発。その後、AC Biode株式会社と提携し、回収したCO2からガラスを製造するDACシステムを国内外に展開してきた。
なぜできるのか?
レブセル独自のCO2吸着フィルター
「RECO GLASS(レコグラス)」には、レブセルが開発した独自のCO2吸着フィルターを搭載。化学反応でCO2と結合することで吸着できる。
リモートで操作・監視できるアプリ
「RECO GLASS」では、QRコードを読み取ることでアプリを使用可能。CO2吸収量やフィルターの交換時期を遠隔で確認できる。
アレルゲンの除去
「RECO GLASS」には、CO2吸着フィルターに加え、HEPAフィルターも搭載。細菌、ウイルス、ほこり、スモッグ、花粉などの汚染物質を吸収し、空気の質を改善できる。
相性のいい産業分野
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © AC Biode 株式会社