No.824
2024.01.24
食塩の使用量を見える化し、減塩調理を実現するIoTサービス
ソルとも(Saltomo)
概要
「ソルとも(Saltomo)」とは、調味料の使用量をデータ化できるIoTサービス。顆粒調味料用の「プッシュタイプ」と液体調味料用の「トレイタイプ」の2種類のIoTデバイスおよびスマートフォンアプリから構成され、IoTデバイスの使用回数や容器の重量の差分から調味料の使用量を計測し、アプリに表示することで食塩の摂取量を可視化する。また、専用アプリでは、管理栄養士によるユーザーに合った減塩レシピを配信。ユーザーの減塩への取り組みをサポートし、健康的な食生活の促進をうながす知財として期待されている。
なにがすごいのか?
塩分摂取量の正確な計測から摂取量の自覚と減塩を促進
アプリで塩分摂取量の自動的な記録が可能
日常に溶け込むシンプルなデザインと使いやすい形状
なぜ生まれたのか?
厚生労働省は、健康維持のための1日の食塩摂取量の目標値を男性7.5g未満・女性6.5g未満と定めているが、日本人の1日当たりの食塩摂取量の平均値は10.1gであり、必要以上の食塩を摂取する傾向にあることが報告されており、食塩の摂りすぎが生活習慣病などのリスクにつながる恐れも指摘されている。
そこで、東洋製罐グループと株式会社おいしい健康は、日本の食卓の「減塩」に貢献するべく2019年に協業を開始。2021年には資本・業務提携契約を締結し、医師や管理栄養士、医療機関、介護施設のスタッフなど、健康に配慮した食の現場の声をよく知る株式会社おいしい健康の知見と、容器の素材・成型技術に長けた東洋製罐グループの技術力を活かした取り組みを実施してきた。
そして、2020年からはシャープも本取り組みに参画。3社共同で検討を推進した結果、食塩の見える化が可能な調味料IoTデバイス「ソルとも」の開発に至った。
なぜできるのか?
食塩の摂取量を正確に計測するメカニズム
ボタンを押すと1プッシュで0.3gの顆粒調味料が出る「プッシュタイプ」ではボタンを押した回数から、液体調味料をデバイスの上に載せて計測する「トレイタイプ」では、調味料の重さの変化の差分から、それぞれ調味料の使用量を算出。これにより、食塩の摂取量を正確に計測できる。
多様な調味料の使用量のデータ化が可能
使用に当たっては、事前にデータベース上に使いたい調味料を登録する(アプリで管理できる調味料は同時に7つまで)。そのため、薄口醤油やだし醤油など、種類によって塩分量が異なる調味料でも正確に把握できる。
直感的な把握を助けるLEDライト
IoTデバイスには、LEDライトが6灯搭載。プッシュタイプでは1回使用するごとに1灯ずつ光り、7回目からは色が変化するため、アプリを確認しなくても直感的に使用量が把握できる。
使いやすさにこだわったデザインと形状
容器は、総合容器メーカーの東洋製罐グループが開発。ユーザーが押しやすい形状や量産しやすい口径、テーブルに置きやすいシンプルな見た目などにこだわっている。
相性のいい産業分野
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © 株式会社 おいしい健康