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2025.06.12
知財ニュース
クリスタルロード、感覚過敏の人々の外出を支援する地図サービス「Calmspot」をリリース―安心できるスポットを表示

感覚過敏研究所を運営する株式会社クリスタルロードは、感覚過敏の人々の外出や移動を支援する地図サービス「Calmspot(カームスポット)」を、5月31日に正式リリースした。光や音、匂い、人混みなど、環境刺激が苦手な人々の「感覚の困りごと」を「快適さ」に回避し外出をサポートするもの。
Calmspotは、音や光、ニオイ、人混みなどの刺激がある場所や、静かで落ち着ける場所、カームダウンスペースの情報を、地図上で可視化するセンサリーマップサービス。
感覚過敏のある人々はもちろん、騒がしい場所を避けたい人、静かな環境で集中したい人、安心して休憩できる場所を探している人など、あらゆる人々の「感覚の困りごと」や「快適さ」の目安として活用できる。
街の「感覚」に関する情報を地図上で可視化するサービスで、ユーザー自身が「この場所は音が大きい」「ここのカフェは静かで落ち着ける」といった情報を投稿して、共同で地図を作り上げていく。
音や光、ニオイ、人混みといった刺激の強い場所だけでなく、休憩に最適な場所の情報も共有できる。また、フィルター機能を使えば「静かな場所だけ」「ニオイの情報だけ」といったように、知りたい情報に絞って検索することも可能だ。
感覚過敏の症状を抱える人々は、音や光、人混みなどが苦手で、外出をためらってしまうことが多い。同社が行った調査によれば、8割以上の人が感覚過敏を理由に外出を諦めた経験があると回答したという。
感覚過敏の症状が強いと、体調が悪くなることへの不安や、安心して休める場所が見つからない心配から、買い物などの日常生活はもちろん、映画鑑賞やライブ、スポーツ観戦といった娯楽やレジャーさえも諦めざるを得ない人々が少なくない。
同サービスは今後も進化を続け、商業施設や駅などと連携し、公式情報を充実させていく予定。将来的には、施設担当者との対話を通じて感覚に配慮したまちづくりへ貢献することや、多言語対応にも取り組み、感覚の視点にやさしい社会づくりを国内外へ広げていくことも目指している。
Top Image : © 株式会社 クリスタルロード