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2022.12.16
知財ニュース
植物由来の人工タンパク質繊維を用いた化粧品原料─資生堂とSpiberが共同開発、資生堂のマスカラに配合
資生堂とSpiber株式会社は、植物由来のバイオマスを原材料にした生分解性を持つ人工の構造タンパク質「Brewed Protein™️(ブリュード・プロテイン)繊維」をもとに化粧品原料を共同開発した。Spiberの原料を配合した化粧品が製品として市場に出るのは今回が初めてとなる。
Spiberが独自技術によって開発した「Brewed Protein™️」とは、サトウキビやトウモロコシ由来の糖類といった植物由来のバイオマスを主原料とした人工の構造タンパク質繊維。微生物による発酵プロセスで作られ、生分解性を有し、環境負荷が少ないことが最大の特徴。
従来、衣料品の原材料として活用されてきた同素材だが、開発では、Spiberのマテリアルサイエンスの強みを活用し、化粧品原料の共同開発に取り組んだという。化粧品原料としての安全性、安定性、機能性、使い心地など様々な観点から検討を重ね「Brewed Protein™️繊維」の特徴を維持しながら、化粧品への配合を実現した。
本素材は、環境への配慮としなやかで美しいまつ毛の演出を両立する資生堂のマスカラファイバー製品に配合される予定。両社は今後も同素材の製品開発への活用を検討していくとのこと。
Top Image : © 株式会社 資生堂