News

2023.03.14

知財ニュース

Meta、650億パラメータを持つ大規模言語モデル「LLaMA」を発表─GPT-3に匹敵の性能

333095137 1286826058904423 4144395724304288774 n

Metaは2023年2月24日、650億パラメータ規模の大規模言語モデル(LLM)であるLLaMA(Large Language Model Meta AI)の一般公開を発表した。研究者向けに限定リリースし、LLM分野の研究促進を支援するために設計したものだという。

LLMは、短時間で大量の短文を作成したり質問に答えるOpen AIの「ChatGPT」などのツールに利用されており、2023年2月にはMicrosoftがAI搭載の検索エンジン「Bing」をリリース、GoogleがAIチャットボット「Bard」を発表している。

MetaのLLaMAは、研究者の研究を促進するために設計された、最先端の基礎となる大規模言語言語モデル。LLaMAのような、GPT-3より遥かに小型で高性能なモデルは、単体のGPUでも動作可能で、大量のインフラにアクセスできない研究者コミュニティでもこれらのモデルを研究することができるという。

世界的にAIツールの開発が激化しているが、論文やアートなどのコンテンツを生成できるAIツールの登場により誤情報や盗用、偏見などの問題も生じている。しかし、研究者はLLMの利用機会が限定されていることが多く、これらの倫理的懸念の研究の妨げになっていた。そこでMeta社はAI研究の取り組みに力を入れてきた。

なお、LLaAMは学術研究者、政府、市民団体、学術機関に所属する研究者および産業界の研究所が利用申請可能。現在LLaMAを利用できるのはMetaが承認した研究者などに限られるが、今後AIが進化すれば同社や他企業の利益につながる可能性もあるとしている。

Metaは、「AIコミュニティ全体が協力してLLMに関する明確なガイドラインを作成すべきだと考えている。コミュニティがLLaMAから何を学び、何を構築するのか楽しみにしている」と語っている。今後の同社の取り組みに注目したい。

「LLaMA」の紹介ブログはこちら

Top Image : © Meta

広告