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2025.04.22
知財ニュース
ViXion、指差すだけで物体を音声案内するAI技術を開発―「ゆびさしアイ」発表

ViXion株式会社は、AIが周囲の物体や文字情報を即時に認識し、音声で案内するAI技術を発表した。ユーザーが指差した対象物に関する情報をAIがリアルタイム認識し、画面表示と音声案内でその情報を提示するという。
同社は、東京都が推進する「5G技術活用型開発等促進事業」の支援を受け、この最先端のAI技術を活用した視覚情報サポート技術を開発した。
同技術は視覚障害者の人々がより自立した生活を送ることを目指して、日常生活における周囲の情報をリアルタイムで認識し、音声で伝達する機能を備えた技術。
さらに、ユーザーが指差した対象物に関する情報を提供する「ゆびさしアイ(AI)」も搭載され、視覚情報だけに頼ることなく、商品や物品の選択、周囲の状況把握が可能となり、視覚障害者や弱視の方々の自立した生活を大きく支援することが期待されている。
ViXionは、同技術を同社が提供する暗所視支援眼鏡「MW10 HiKARI」に実装することも視野に入れており、これにより、「暗所でも明るく広く見る」機能に加え、「周囲の状況を知る」支援までを含めた、包括的な視覚サポートを実現したい考え。
同社の展望が実現すれば、特に夜盲症や弱視の方々にとってはかつてないほど生活の質が向上するものと考えられており、今後は展示会などでの技術デモを通じてフィードバックを収集しながら、外部への提供や製品への実装に向けた検討が進められるという。
ViXionは今後も、「見え方」に課題を抱えるすべての方々に寄り添い、テクノロジーの力で新たな可能性を切り拓いていきたい、と展望を語っている。
Top Image : © ViXion 株式会社