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2022.12.08
知財ニュース
日本のスパコン「富岳」、世界ランキングで6期連続の第1位─Society 5.0実現のための世界トップの性能を実証
富士通株式会社は、同社のスーパーコンピュータ「富岳」が、世界のスーパーコンピュータに関するランキング「HPCG(High Performance Conjugate Gradient)」および「Graph500」の2022年11月ランキングにおいて6期連続となる世界第1位、「TOP500」で第2位、「HPL-AI」において第3位を獲得したことを発表した。
「富岳」は、富士通と国立研究開発法人理化学研究所が共同開発したスーパーコンピュータ。同じく両者が共同開発した「京」の後継機で、2020年4月の試行的利用を経て、2021年3月に共用を開始。同社によると、今回の結果は、IoTやAI、ビッグデータといった新たな技術をあらゆる産業や社会生活に取り入れることで、経済発展と社会課題解決の両立を目指す「Society 5.0」を実現する上で世界トップクラスの性能とのこと。
測定では、「富岳」のフルスペック(432筐体構成で158,976ノード)を用いて測定。「HPCG(High Performance Conjugate Gradient)」の測定では、16.00PFLOPSという高いベンチマークのスコアを達成し、2位の米国「Frontier」(14.05PFLOPS)に約1.1倍の性能差をつけた。この結果は「富岳」が産業利用などにおいてアプリケーションを効率よく処理し、高い性能を発揮することを証明している。
また、「TOP500」では実行効率82.3%で世界第2位を記録(第1位は「Frontier」で測定結果は1,102PFLOPS)。「HPL-AI」では2.004EFLOPSのスコアを記録し、世界第3位を記録した(第1位は「Frontier」で測定結果は7.9EFLOPS)。
富岳は、今後もライフサイエンスや防災減災、エネルギー、ものづくり、基礎科学、社会経済などの幅広い分野において、社会実装レベルで様々な成果を創出し続けるとしている。
Top Image : © 富士通 株式会社