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2021.09.02
知財ニュース
リンゴの廃棄物を再利用した“リンゴの革”─植物由来のヴィーガンレザー「Leap」が誕生
コペンハーゲンを拠点とするBeyond Leatherは、“リンゴの廃棄物”を主原料としたアップサイクルレザー「Leap™」を開発した。
リンゴの皮や芯の部分は多くの場合廃棄物として処分されるが、実はこの部分には、非常に高い含有量の短繊維とポリマーが含まれている。そのような性質に注目した同社は、その廃棄部分を天然ゴムと混ぜ合わせることで、天然皮革のテクスチャー・耐久性を表現することに成功した。
さらに、Leap™はエネルギー効率の高い独自の製法により、従来の革生産時と比べてCO2の排出量を85%削減し、必要な水の量を99%削減することができる。
現在、表面のコーティングにのみ、ポリウレタンと石油ベースのポリエーテルが使用されているが、製品の寿命と同時に表面層は消失する設計とのこと。また、同社は2024年までに、完全に植物由来で生分解性レザーを作ることを目標にすると宣言している。
日本でも廃棄食材のアップサイクルや、サステナブルなバナナペーパーなど、食品由来のさまざまなプロダクトやサービスが誕生しており、今後は国内外でさらに素材や原料の多様化が進んでいくのかもしれない。
Top Image :©Beyond Leather