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2024.04.04

知財ニュース

民間による夫婦・家族関係証明サービス「Famiee」、クラファン開始─夫婦別姓・事実婚カップルへの展開目指す

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民間によるパートナーシップ証明書発行サービス「Famiee(ファミー)」が、さらなる展開に向けたクラウドファンディングを開始した。

Famiee」は、住んでいる場所に関わらず、スマートフォンアプリで家族関係を証明できるサービス。スマホアプリで申請し、審査の後、ブロックチェーン技術で高い安全性の担保された「パートナーシップ証明書」が発行される。現在の法律上では夫婦や家族と認められない、多様な家族形態に対応することを目指しており、現在は同性カップル向けのパートナーシップ証明書を発行している。今後、親子関係や、事実婚カップル等に対応するサービスを拡大予定。

今回、領域拡大を目指してクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」でプロジェクトを開始。調達した資金で、2つの開発 ― ① iOS(iPhone)のみで展開しているサービスの「アンドロイド版の開発」と、 ②夫婦別姓を選択した事実婚カップルなどに対応する「異性カップル向けパートナーシップ証明書の発行へとサービス拡大」 - を行う予定。クラウドファンディングの支援募集は、2024年5月中旬頃までを予定している。

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Famiee」の仕組みには、ブロックチェーン技術を用いている。それにより、世界中どこにいてもパートナーシップ証明書の発行・利用が可能。「Famiee」提携の企業・病院・自治体に提示すると、企業内福利厚生サービスや、消費者向けサービスなどを利用できる。現在、日本航空やみずほフィナンシャルグループ、ハウスコム、宮崎県日南市など100社を超える企業や自治体が参画。クリエイティブ集団の Konel も名を連ねている。

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単なる仕組みの展開ではなく、社会変容を促す取り組みも始めている。2024年3月18日、企業内のLGBTQ+への理解を深めるため、「LGBTQ+研修」に関する業務提携を締結。一般社団法人Famieeと、カラフルチェンジラボ、JobRainbow、ニューキャンバス、レインボーノッツの4企業・団体で提携した。同提携をもとに、LGBTQ+に関する企業内研修やコンサルティングなどを提供し、本質的な変化を起こせる社内体制の整備をサポートするという。

「Famiee」クラウドファンディングプロジェクトページ公式サイト
「LGBTQ+研修」に関する業務提携契約のプレスリリース

Top Image : © Famiee

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