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2024.06.20
知財ニュース
エシカル・スピリッツ、世界初の「木の酒」プロジェクトが大阪・関西万博に出展決定
エシカル・スピリッツ株式会社(が実施する世界初の “木の酒” の生産販売に挑戦するプロジェクト『WoodSpirits(ウッドスピリッツ)』が、3月25日にマイドームおおさかにて開催された2025年大阪・関西万博の大阪ヘルスケアパビリオン「展示・出展ゾーン」への出展企業発表会にて、出展企業に選出され、木の酒の研究開発を進めている。
2025年大阪・関西万博の大阪ヘルスケアパビリオンは2025年4月29日から5月12日まで開催される。
『WoodSpirits』は、日本の蒸留ベンチャーであるエシカル・スピリッツ、Bar BenFiddichのオーナー鹿山博康氏が共同で立ち上げ、国立研究開発法人森林研究・整備機構・森林総合研究所(以下、森林総合研究所)と共同研究契約、特許実施許諾契約を締結し、世界初の “木の酒” を民間事業者として製品化及び販売するプロジェクト。
『WoodSpirits』の “木の酒” とは、【木を粉砕し、そのまま発酵・蒸留し作り出したまったく新しいお酒】。これまで、木の樽で熟成したお酒や、木のオイルを注入したお酒が “木の酒” と呼ばれることがあったが、森林総合研究所が開発した特殊なミキサーで木材を天然水とともに微粉砕、ピーナッツクリーム状(スラリー)にすることで、酵母が木材を分解、発酵できる状態にする「湿式ミリング処理」と呼ばれる技術を活用し、木そのものを発酵・蒸留させることで、新たなお酒を製造する。また原材料には、森の間伐の際に生まれる「間伐材」などの未利用資源が活用されている。
令和4年度 森林・林業白書によれば、日本は、国土の約7割を森林が占めている森林大国である、同社は、木に “お酒の原料” としての新たな価値を与えるとともに、森林・林業・木材産業に新たな循環を生み出すとしている。
日本の国土の約7割を占める森林を守り続けるためには、「林業従事者」による適切な管理が必要であるが、「林業従事者」の平均年収は、全産業平均よりも100万円ほど低くその人口も減少傾向にある。
『WoodSpirits』は、木の「飲料」としての新たな価値が広げることで、「林業従事者」の平均年収を向上させ、それにより、林業従事者人口を増加させることで、森林に適切な管理を行き届かせるという新たな循環型経済を生み出す。
嗜好品であるお酒と森林が良い循環でつながる次世代の酒造りを目指す『WoodSpirits』を多くの方に知ってもらう場所として、同社は「REBORN」をテーマに掲げ、「大阪ヘルスケアパビリオンのResona Mirai Color 秋」への出展に応募し、ピッチ審査などの選考を経て、この度出展会社に選出されたとのこと。
Top Image : © エシカル・スピリッツ 株式会社