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2024.02.09
知財ニュース
世界初の「動物言語学者」鈴木俊貴氏ら、国際賞「World OMOSIROI Award」を受賞─過去には落合陽一氏やオードリー・タン氏ら選出
一般社団法人ナレッジキャピタルは、2024年1月19日、国際賞「World OMOSIROI Award」の受賞者5名を発表した。東京大学先端科学技術研究センター准教授で、世界初となる“動物言語学者”の鈴木俊貴氏、越境型クリエイティブ集団「Konel(コネル)」の共同創業者兼クリエイティブディレクターの宮田大氏らが選出された。
「World OMOSIROI Award」は、同社のコアバリューである「OMOSIROI」を体現する人を選出するアワード。「悦びや好奇心を加速させる創造の原動力であること」などを選考基準に、同社と関わりのある国内外の有識者に推薦された人の中から、未来を面白くする活動やアイデアを持っている人が表彰される。
鈴木氏は、“鳥の言葉がわかる”ことで有名で、世界中から脚光を浴びている。野鳥の一種、シジュウカラが鳴き声を単語として使ったり、それを組み合わせて文章まで作って会話していることを発見。古代ギリシャ時代から言葉は人間に特有のものと信じられていたのに対し、動物たちのコミュニケーションにもヒトの言語との共通点が沢山あることを証明し、世界中から注目されている。
宮田大氏は、デザイン、テクノロジー、アートを軸にさまざまなものをつくる「Konel」の創設メンバー。これまで、知財で新しい価値を創出するメディア「知財図鑑」をはじめ、脳波買取センター「BWTC」や音楽とテクノロジーで新しい睡眠体験をつくる「ZZZN」、七五三を更新した新しい儀式「3753」などを手掛けてきた。
第10回目となる今回の受賞者は、鈴木俊貴氏、宮田大氏のほか、片野晃輔氏(ワイルド・サイエンティスト)、武田秀太郎氏(九州大学都市研究センター准教授)、Daniela Gandorfer氏(ダニエラ・ガンドルファー/社会起業家)が選出。情報技術、核融合、デザインなど、それぞれの専門分野から自然や環境に行った活動や、社会課題に対するアプローチの独自性が評価された。
同賞は、過去には落合陽一氏や明和電機氏、オードリー・タン氏、成田悠輔氏らが受賞。審査員にはアルスエレクトロニカ CEO ゲルフリート・ストッカー氏や、DOMMUNE代表の宇川直宏氏らが名を連ねる。
なお、2月17日には、授賞式として、5名の受賞者による熱いプレゼンテーションやアフリカ文化を体感できるプログラムを開催。開催日前には、FM COCOLOの人気番組とのコラボレーションにより、受賞者の魅力を伝える特別番組も放送される。
■「World OMOSIROI Award 10th. 」授賞式 開催概要
・日 時:2024年2月17日(土)午後1時~午後6時
・場 所:ナレッジシアター/グランフロント大阪 北館4階
・観 覧:事前申込制・無料
・U R L:https://kc-i.jp/activity/award/omosiroi/
・出演者:World OMOSIROI Award 10th.受賞者、選考委員ほか
OMOSIROIナビゲーター: 坂本 大典(株式会社チイキズカン代表取締役/元株式会社ニューズピックス 執行役員)
・司 会:池田 なみ子 FM COCOLO DJ
■「World OMOSIROI Award 10th.」受賞者
・片野 晃輔 氏 (ワイルド・サイエンティスト)
1997年生まれ。高校卒業後すぐにMITメディアラボ研究員としてゲノム解析や市民参画型の生物学などの研究に取り組み、帰国後は生態学領域の研究に携わる。現在は研究、企業への助言や生態系構築ユニットVeig(ヴェイグ)として造園家の西尾耀輔氏と共に庭やランドスケープの設計・施工も行う。
片野 晃輔 氏
・鈴木 俊貴 氏 (動物言語学者、東京大学先端科学技術研究センター准教授、東京大学卓越研究員)
野鳥の一種、シジュウカラに言語能力を発見。その研究成果を起点に、動物の言語の意味や進化を解き明かすための新しい学問「動物言語学」を創設。日本生態学会宮地賞、日本動物行動学会賞、文部科学大臣表彰若手科学者賞など受賞多数。著書に『動物たちは何をしゃべっているのか?』他。
鈴木 俊貴 氏
・武田 秀太郎 氏 (九州大学都市研究センター准教授、京都フュージョニアリング株式会社共同創業者)
国連職員、起業家、青年海外協力隊、自衛隊など多くの活動歴を有するサステナビリティ学者。ハーバード大学院を修了後、「地上の太陽」実現を目指す京都フュージョニアリング社を創業、従業員100名を超えるグローバル企業へと成長。現在、日本国籍で唯一となるマルタ騎士団のナイトに叙任され話題に。
武田 秀太郎 氏
・Daniela Gandorfer 氏 (社会起業家、研究者、Logische Phantasie Lab創設者 )
ブロックチェーン(分散型デジタル技術)とコミュニティを結びつけることで、気候変動などの社会問題の解決に寄与する研究をロンドンを拠点に推進。近年は汚染地域における呼吸する権利や、水の公平性などの問題に焦点を当て活動。イノベーターとしての顔も持つ。
Daniela Gandorfer 氏
・宮田 大 氏(Konel クリエイティブディレクター、アートディレクター)
デザイン、テクノロジー、アートを軸にさまざまなものをつくる「Konel」の創設メンバー。脳波買取センター「BWTC」、知財で新しい価値を創出するメディア「知財図鑑」、音楽とテクノロジーで新しい睡眠体験をつくる「ZZZN」、七五三を更新した新しい儀式「3753」などを手掛ける。
宮田 大 氏
「World OMOSIROI Award」受賞者発表ページ
「世界初の“脳波買取センター“「BWTC」が発足─100秒間一律1,000円、最大100万円まで脳波を買い取り」(ニュース記事)
「国内初の宿泊型ライブイベント、“寝落ちするための演奏会”「ZZZN(ズズズン)」が『睡眠の日』に開催決定」(ニュース記事)
「Konelが現代アート作品を展示する初の個展《3753》を東京・神宮前にて開催─神事としての七五三を再考」(ニュース記事)
Top Image : © 株式会社 コネル