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2024.03.01

知財ニュース

NTTら、ALS患者の筋電でメタバース上のアバターを操作─「Project Humanity」が「SXSW2024 イノベーション・アワード」ファイナリストに日本初選出

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Dentsu Lab Tokyoが、NTTと一般社団法人 WITH ALSと共同で取り組む「Project Humanity」が、アメリカ・テキサス州オースティンにて3月8~16日に開催される「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)イノベーション・アワード」のインターフェースデザイン部門にてファイナリストに選出された。

同部門で日本のプロジェクトがファイナリストに選ばれるのは、今回が初となる。

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「Project Humanity」は、、ALS(※)共生者が“筋電”の活用によりデジタル空間上で再び身体性を得るテクノロジー。筋肉を動かす際に発生する電気信号「筋電」を読み取ることで、デジタル空間上のアバターをリアルタイムに操作できる世界初のプロジェクト。

筋肉を動かした時に発せられる電気信号(筋電)を利用してデジタル空間上のアバター操作を実現する取り組みだ。身体に生体情報を取得する筋電センサを装着し、自身の微細な筋活動によって得られる生体情報を操作情報に変換し、デジタル世界でのアバターの自由な操作を実現する。

(※ALS(筋委縮性側索硬化症)は、運動神経が損傷し、脳から筋肉への指令が伝わらなくなることで、全身の筋肉が少しずつ動かしにくくなる病気。患者数は世界で推計40万人と言われている。)

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NTT と Dentsu Lab Tokyo が共同で技術開発を行い、ALS共生者でありアーティストとして活躍する武藤将胤さんが代表を務める「WITH ALS」と共に、筋電を利用してデジタル空間上のアバター操作を実現する。

同プロジェクトは、2023年9月にはオーストリア・リンツで開催された世界的メディアアートの祭典「アルスエレクトロニカ・フェスティバル」、11月にはイギリス・テートモダンで開催されたチャリティーイベント「Big Bang Ball」に登壇し、いずれも満場総立ちで観客から拍手と歓声が巻き起こった。

今回同プロジェクトがファイナリストに選出されたSXSWイノベーション・アワードは、2024年で7回目を迎える、前年中に⽴ち上げられた革新的なプロジェクトや製品に贈られる名誉あるアワード。過去にはTwitter(現X)、Airbnb社、Pinterest社などの企業が受賞し、それぞれアワードを受賞した後に急成⻑を遂げている。

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11のカテゴリーから各5組ずつファイナリストが選出され、プロジェクトが展示。期間中にはSXSWの観客からも投票が行われ、ピープル・チョイス賞の受賞者も決定される。

受賞については3月11日(月)にオースティン コンベンション センターで開催される「第26回SXSWイノベーション アワード授賞式」で発表される予定。

プレスリリースはこちら(1)(2)

Top Image : © Dentsu Lab Tokyo

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