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2023.10.05

知財ニュース

「Innovative Technologies 2023」の採択技術が決定─先進的な技術で少し先の未来を体感

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一般財団法人デジタルコンテンツ協会が2012年より実施しているプロジェクト「Innovative Technologies」が今年も開催され、7つの技術が採択された。

同プロジェクトは、コンテンツ産業の発展に大きく貢献することが期待される技術を発掘・発信する事業として行われているもの。2022年までに、168件の企業や大学の先端的なコンテンツ技術が表彰されてきた。

今年開催された「Innovative Technologies 2023」で採択されたのは、7つの技術。育児のストレスを体験させるロボット、電気刺激で体験者が自身の身体をリアルタイムに編集できるシステム、ユーザーの視線を検出することで最適な3D映像を提供するディスプレイ、身体部位を使ったコミュニケーションデバイス、ぬか床とのコミュニケーションを可能にするロボット、装着型のロボットアームで腕を増やした身体を体験できるシステムなどが含まれる。

採択された技術の詳細は、次の通り。

①新生児体験システム CryingBaby

【技術名】新生児体験システム CryingBaby
【採択者】東海大学 情報理工学部 情報メディア学科 小坂研究室

実際の新生児のケアを模倣するロボットで、ミルクを飲み、尿を排出し、おむつ交換も可能。育児ストレスを模倣する。

②Mechanical Brain Hacking: 身体編集VRサイバネティックスシミュレータ

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【技術名】Mechanical Brain Hacking: 身体編集VRサイバネティックスシミュレータ
【採択者】東京大学 稲見・門内研究室

体験者は身体が壊れたロボットアバタを装用し、アバタ脳内の身体制御回路を自ら編集することで、身体システムを修復するVR体験を提供する。

③空間再現ディスプレイ ELF-SR2の開発

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【技術名】空間再現ディスプレイ ELF-SR2の開発
【採択者】ソニー株式会社

独自の視線認識技術により、視聴者の目の位置を検出し、左右の目に最適な映像をリアルタイムで生成。裸眼で色鮮やかな立体視体験を提供するディスプレイ。

④ジザイ・フェイス

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【技術名】ジザイ・フェイス
【採択者】芝浦工業大学 / 東京大学 / バイバイワールド株式会社

自在に遊べる人工身体部位で、無線カメラが仕込まれた自分の眼を増やせるデバイス「ジザイ・アイ」や無線スピーカーを備えた「ジザイ・マウス」を通じて、自分の身体に装着し、自由自在な身体を獲得できる。

⑤Nukabot

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【技術名】Nukabot
【採択者】Ferment Media Research

ぬか床内の発酵微生物とコミュニケーションするための支援ツール。内蔵されたセンサーによって発酵状態を検知し、音声による質問に答えたり、人にぬかのかき混ぜを催促したりする。音声発話にはGPT3のプロンプトエンジニアリングを用いており、声色がぬか床の発酵状態に合わせて変化したり、人間が使った単語を覚えたりしながら、システムそのものも周囲とのインタラクションに応じて「発酵」していく。

⑥自在肢

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【技術名】自在肢
【採択者】東京大学 先端科学技術研究センター 身体情報学研究室 / 東京大学 生産技術研究所 Prototyping & Design Laboratory / 株式会社 スプラインデザインハブ

装着型のロボットアームシステムで、装着することで即座に腕を増やした身体を体験することができる。デジタルサイボーグの未来社会を探究する。

⑦Transtiff: 硬軟変化関節を備えた棒状触覚インタフェース

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【技術名】Transtiff: 硬軟変化関節を備えた棒状触覚インタフェース
【採択者】青山学院大学

棒状の硬軟変化インターフェースで、硬軟変化を制御できる。ペン型デバイスとして使用し、硬筆に似た感覚や毛筆に似た感覚など、単一のデバイスで複数の書き味を表現できる。


採択された7つの技術は、11月15日から17日まで開催される「INTER BEE IGNITION × DCEXPO 2023」で体験できる。

採択された各技術の詳細はこちら

プレスリリースはこちら(1)(2)

Top Image : © 一般財団法人 デジタルコンテンツ協会

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