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2023.12.20
知財ニュース
日本初、医薬品をドローンのレベル4飛行で郵送する実証実施─KDDI、JAL、JR東日本ら─2024年都心部目指す
日本航空、KDDI、KDDIスマートドローン、JR東日本、ウェザーニューズ、メディセオは、2023年12月14日から12月20日まで、東京都西多摩郡檜原村にて、日本で初めて医薬品をドローンのレベル4飛行で輸送する実証を実施した。
同実証は、東京都の「ドローン物流サービスの社会実装促進に係る実証プロジェクト」に基づき実施され、都内におけるドローン物流サービスの早期の社会実装を目指すもの。
実証では、2023年12月の平日日中帯に、医薬品輸送サービスを想定したドローンのレベル4飛行作業を実施。東京都西多摩郡にある檜原診療所と特別養護老人ホーム「桧原サナホーム」を結ぶ有人地帯の上空を含む飛行ルートを設定し、物流用ドローンの自律飛行による医薬品輸送が行われた。
診療所や病院では、オンライン診療を行った際の処方薬など、医薬品を郵送するケースが多々あるが、近年は物流分野の人手不足が社会課題となっており、ドローンの利活用に期待が高まっている。
2022年12月に施行された改正航空法でドローンのレベル4飛行が解禁となり、制度上は民家の上空など有人地帯を飛行できるようになった。ドローン輸送サービスが実現すると、輸送遅延が致命的となる医薬品にとって、道路の渋滞時や災害時でも交通状況に左右されずに輸送することが期待されている。
同実証では、1日限りではなく1週間の運用を行うことで、実運用に向けた技術面や制度面および運用面の課題を抽出し、ドローン輸送サービスの社会実装を目指していく。
今後は、2023年度中にドローンが自動で離着陸できるドローンポートを導入し、安全性や運航業務省人化の検証など、ドローン物流サービスの実装に向けてさらなる実証を行う予定。実証によるサービス検証と併せて、恒常的なドローンの飛行に必要な安全運航体制やビジネスモデルの検討を行うという。
また、2024年度には都心部でのレベル4飛行を見据えた長期的なドローンのサービス実証を行う予定。将来的には、ドローンを活用したまちづくりの実現に向け、物流をはじめとする多様なサービスの展開を目指し、実証を進めていく。
Top Image : ©日本航空 株式会社