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2023.10.03
知財ニュース
Google、対話型AI「Bard」をアップデート─画像認識、日本語対応やGoogleツールと連携拡大
グーグル(Google)は19日、対話型生成AI「Bard」の最新モデルを公開した。
今回のアップデートでは、これまで英語のみで提供されていた複数の機能が40以上の言語や地域に拡大したほか、英語のみに対応した新機能も追加された。さらに、より役立つ回答を提供できるよう、BardをGoogleのアプリやサービスと統合したほか(英語のみ対応)、「Googleで検索」機能を改善し回答をダブルチェックできるようになるなど、Bardの回答のカスタマイズが更に向上したという。
新機能には、Google レンズで画像をアップロードする機能、画像を入れた回答をもらう機能、Bardの回答を調整する機能なども含まれる。例えば、Google レンズを使って質問する「I/O」 については、従来は英語対応のみだったが、アップデート版では日本語機能も追加された。文字だけでなく画像を組み合わせたメッセージのやり取りができるようになり、より視覚的に分かりやすい回答が得られることが期待される。
また、アップデート版の公開と同日に、新機能「Bard Extensions」の英語版も公開された。同機能は、Bardと会話・コラボレーションするまったく新しい方法。Gmail、Google ドキュメント、Google ドライブ、Google マップ、YouTubeなどのツールに対応し、必要な情報が日々使用する複数のGoogleツールにまたがる場合でも、Bard が関連情報を検索して表示できるようになる。
例えば旅行を計画する際にBardに依頼をすれば、Gmailから全員に都合の良い日付を選んだ上で、リアルタイムのフライトとホテルの情報を検索することができる。Google マップでの道順確認や旅行先の計画をYouTube動画で視聴することも、すべて同じ会話内で行なえるという。
ほかにも、Bardの「Googleで検索」機能を使用して、回答をより簡単に再確認できるようになった。「G」アイコンをクリックすると、Bardが回答を読み上げ、それを裏付けるコンテンツがウェブ上に存在するかどうかが確認される。強調表示された語句をクリックすると、検索で見つかった裏付け情報または矛盾情報の詳細を確認できるという仕組み。
Googleでは、「これらの新機能はすべて、これまでで最も高性能なPaLM 2に加えたアップデートにより可能になった。最先端の強化学習手法を適用し、より直観的で想像力豊かなモデルをトレーニングしたことで、Bardはより優れた品質と正確さで対応できるようになった」と、新機能への期待を示している。
Top Image : © Google