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2023.07.25
知財ニュース
Google、対話型生成AI「Bard」をアップデート─40以上の言語対応、音声読み上げや画像入力など新機能も追加
Googleは米国時間7月13日、対話型生成AI「Bard」のアップデートを公開した。アラビア語や中国語、ドイツ語、ヒンディー語、スペイン語など40以上の言語に対応し、ブラジルや欧州連合(EU)など、利用地域も拡大。また生成した回答を読み上げる機能や直近のスレッド保存など、新たな機能も追加した。
日本語には2023年5月時点で既に対応しているが、今回、追加した言語により40を超える言語でBardを利用できるようになり、読み上げ機能も追加。Bardの試験運用ツールで、生成した回答の右上に表示される音声マークをクリックすると読み上げが始まる。
言語学習で正しい発音を聞きたい場合や、詩の朗読を聞く、台本のセリフを読み上げて覚えるなどでの活用が想定されている。
“プロンプトを再表示したい”という要望を受け、Bardとの会話(チャット)の固定や、名前を変更して分類することも可能にしている。左サイドバーの履歴からそれぞれ設定できる。
Bradとの会話の一部や全部を共有することも可能になった。公開リンクを作成し、他のユーザーにURLをシェアすることで、生成内容を共有できる。
プログラムのコードのエクスポート先も追加した。コーディング作業にBardを活用することへのニーズが高まっていることを受け、Python コードをGoogle Colabに加えて、Replit にエクスポートできる新機能を追加している。
英語版のみ、さらに2つの機能を追加している。
1つは、Bardが生成した回答を5つの切り口で調整する機能。Bardの回答をシンプル、ロング、ショート、プロフェッショナル、カジュアルに変更可能。例えば、生成された回答が長すぎる場合は短く調整できる。
もう1つは、Bard にGoogleレンズを導入し、画像のアップロードをできるようにした。それにより、画像のキャプション作成の際に、画像を分析しながらプロンプトに沿ったキャプションを生成するといったことが可能になる。その他、写真分析や字幕づくりのアイディア出しなどでの活用を想定している。
英語版のみで提供された2機能は、すぐに他言語にも拡張する予定という。
Top Image : © Google