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2023.12.04

知財ニュース

世界初、高層ビルの外壁に「ペロブスカイト太陽電池」を設置─メガソーラー発電機能の高層ビルを計画

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積水化学工業株式会社は、2023年11月15日、同社が東京都と共同で開発中の「フィルム型ペロブスカイト太陽電池(PSC)」を東京都千代田区「内幸町一丁目街区南地区第一種市街地再開発事業」で建設予定のサウスタワーに設置することを発表した。世界初の「PSCによるメガソーラー発電機能を実装した高層ビル」となる予定。

「フィルム型ペロブスカイト太陽電池」は、フィルムにペロブスカイトを塗装した極薄の太陽電池。重量や形態が限られた結晶シリコン太陽電池とは異なり、軽量で曲げることが可能なため、多様な場所に設置できる。

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サウスタワーは、帝国ホテル周辺の「内幸町一丁目街区」開発の南地区に建設の高層ビル。地上46階、地下3階、高さ約230mで、2028年の完成を予定している。

5月には森ケ崎水再生センターに設置された本フィルム。従来、高層ビルの壁面への太陽電池の設置は、荷重や風圧への対応や、更新時のコストなどの課題から採用が進んでいなかったが、今後、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の、薄くて軽く、曲げられる特長を活かし、新たな設置方法により従来の課題を解決できる見通し。

今回の計画では、スパンドレル(金属化粧板)部分に定格の発電容量1000kWを超える「フィルム型ペロブスカイト太陽電池(PSC)」を設置。サウスタワーは、世界初の「PSCによるメガソーラー発電機能を実装した高層ビル」となる予定だ。

同社では、施工から維持管理、交換まで、「フィルム型ペロブスカイト太陽電池」の設置に関する技術を向上させ、普及拡大を加速させることで、カーボンニュートラルの実現に貢献するとしている。

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「フィルム型ペロブスカイト太陽電池」開発ストーリー

Top Image : © 積水化学工業 株式会社

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