No.173
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2020.10.07
綺麗な真空を作り出す真空ポンプ
ドライ真空ポンプ(EV-PA型)
概要
ドライ真空ポンプ(EV-PA型)は、荏原製作所が開発した新型空冷式ドライ真空ポンプ。半導体製造装置、分析装置、殺菌前の空気排出処理、食品保存、コーティングなど、あらゆる場面におけるクリーンな真空環境を実現する。主流である空冷式ポンプと比較して圧倒的に小型・軽量であるため、比較的ボリュームの小さい空間内にクリーンな真空環境を得たい場合に威力を発揮する。将来的には産業用途に留まらず、家庭ゴミのコンパクト化など、一般市民に対して真空を身近にする効果も期待される。
なにがすごいのか?
よりクリーンな真空環境を身近に実現
10~20kgにコンパクト化することで運搬を容易に
電源さえあれば動作可能
ポンプのメンテナンス頻度を低減
なぜ生まれたのか?
分析・医療・食品・コーティングといった微細なコントロールを必要とする場面において、クリーンな真空環境は必須である。そういった場面はしばしば、非常に高い到達真空度を必要とするが、真空の質を高めることは容易ではない。これを受けて荏原製作所は、半導体業界で培った独自技術を活かすことで、よりクリーンな真空環境を生み出しユーザーフレンドリーなドライ真空ポンプを普及させるべく、ドライ真空ポンプ(EV-PA型)の開発に至った。
妄想プロジェクト 妄想プロジェクト
高級シャンパンを気軽に美味しく飲めるワインスタンド
ひとたび開けたシャンパンやワインの鮮度を高く保つことは難しいものだが、「ドライ真空ポンプ」を使えば解決できるかもしれない。もし、このポンプを酒類の保存に導入した飲食店があれば、高級シャンパンや年季入りのヴィンテージワインをサッと味わい、残りを綺麗な真空状態下でフレッシュなままボトルキープすることも可能になるだろう。つまり、行きつけのコーヒースタンドのように、街角のワインスタンドで気軽に至福の一杯を楽しめるわけだ。
提供側としても「密」になりがちな店舗スタイルに捉われずに、高級ワインバーをキッチンカーのように屋外移動させ、一杯単位から提供するサブスクリプション型サービスを展開できるようになるかもしれない。このようにドライ真空ポンプは、お酒を楽しむ多様なシチェーションを生み出す可能性を秘めているのだ。
なぜできるのか?
起動時の安定した動作制御
ポンプ起動時、先ずブースターポンプモジュールを起動させた後、メインポンプモジュールを起動させることで、流路を流れる気体を効率的に大気に放出する。
効果的かつコンパクトな構造
空気導入口に対向するように操作パネル兼用の防音フードを設置するため、構造が簡単でかさばらない。
防音
空気排出口や空気導入口から外部に漏れる騒音は、防音フードと外装ケースとの間で何度か反射されてから外部に放出され、減衰する。
相性のいい産業分野
この知財の情報・出典
・特許第5139244号 ドライ真空ポンプユニット
・特許第5142960号 真空ポンプユニット、及びその起動方法
・特許第5303249号 ドライ真空ポンプユニット
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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