No.331
知財図鑑関連アワード受賞知財
2021.05.20
発酵食品すぐきの6次産業化プロジェクト
すぐきによる副産物の研究
概要
(「すぐきによる副産物の研究」は、「卒論OPEN AWARD 2021」の優秀賞受賞論文の関連知財です。)
本研究は、すぐき菜の特性をふまえ、発酵食品すぐきの副産物から新商品の開発を目指したもの。すぐきの持つ「金属を美しくする」特性が、京都市の上賀茂瓦に用いられてきたのではないかと推測し、歴史的背景を踏まえながらその仮説を考察。また、すぐきの持つ特性を活かし「植物由来の金属をきれいにする溶剤」としての商品化を企画、すぐきの副産物による6次産業化を目指しており、新たな農業生産の起点となることが期待できる。
なにがすごいのか?
研究者の居住地である京都市の上賀茂瓦窯群瓦技術とすぐきの関連性を考察
すぐきの灰汁シュウ酸の成分に注目し、汚れた貨幣の洗浄などで実験
すぐき菜の食用以外の活用法を見出し6次産業化を企画
なぜ生まれたのか?
発酵食品すぐきは乳酸菌ラブレが検出され、乳酸菌入りの漬物が産学連携で開発されたりと、従来の産業が付加価値を付けニーズを充足させた「+0.5次産業」として成功した。しかし、すぐき菜の特殊な生産形態や一家相伝の漬け込み方などを考えると、発展が難しく産業が衰退する可能性がある。発酵食品すぐきの6次産業化プロジェクトを推進するため、すぐき菜の副産物「すぐき排出液」から新商品の開発ができないかと考えた。